江口洋介、本木雅弘からのねぎらいに目頭を熱くする
東野圭吾の同名小説を映画化した『天空の蜂』の初日舞台挨拶が、丸の内ピカデリー1で開催。江口洋介、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛、國村隼、佐藤二朗、松島花、永瀬匡、堤幸彦監督が登壇した。江口は原発を扱った本作について「シビアな題材だけに気を遣いながら、何事もなく今日を迎えられたことをうれしく思っています」と真摯な表情で挨拶した。
舞台挨拶では、印象的なシーンについてクロストーク。江口は「本木くんが、目に拳銃を突きつけられるシーンです。最初から本木くんは監督と話されていたそうで。本番、右目がつぶれるんじゃないかというくらい入れてくるんです」と興奮しながらコメント。
本木は「いやいや。それよりも綾野さんの方が」とすかさず綾野にふり「彼は、3週続けて舞台挨拶に出てるから」と突っ込むと、綾野は「今日は綾野Bです」とおちゃめに言って、会場は爆笑。
さらに本木は、永瀬が秦基博の主題歌「Q&A」を歌えると言って「歌って!」と無茶ぶりをすると、永瀬は緊張しながらアカペラで同曲を歌った。本木は「失礼しました。若手の魅力的な人たちがたくさん出ていたので、そのことを発表したかったんです」と笑顔を見せた。
最後に、本作で初共演となった江口と本木が、それぞれにメッセージを贈り合った。江口は「同じジェネレーションを生きてきて、今回初めてでしたが、絶対に上手くいくという確信みたいなものがありました。お互い家族もいて、社会状況を感じながら、毎日刺激的な芝居バトルを繰り広げました。楽しかったです」と感無量の表情を見せる。
本木は、江口について「思い描いていた以上にとても繊細な方。湯原役は難しかったと思うけど、情感が体からあふれていました。今回、主演ってことで背負うのは大変だったと思います。僕は助演ということで、自由にやらせてもらったので楽しかったです。初めてのわりには良い化学反応でした」と語ると、江口は目頭を熱くしていた。
『天空の蜂』は、最新鋭の日本最大のヘリコプターを乗っ取り、原子力発電所の真上に静止させるという“原発テロ”事件と、その危機に立ち向かう人々の攻防を描くサスペンスアクション超大作となっている。【取材・文/山崎伸子】