竹内結子、橋本愛の弁に感心「頼もしい相棒」と絶賛
現在開催中の第28回東京国際映画祭のコンペティション部門出品作『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』(1月30日)のワールドプレミアイベントが、10月25日に六本木アカデミーヒルズで開催。記者会見に竹内結子、橋本愛、中村義洋監督が登壇した。
中村組の常連である竹内だが「私自身が怖がりで。中村監督作ということで、また幸せな時間が過ごせると思って『やります』と言った後、怖い話だと聞いたので、受けなきゃ良かったと思いました」と笑顔を見せた。
竹内は、役作りについて「私自身の思考回路から恐怖を取り除くこと、怖くない怖くないと思いながら現場にいました。でも、ひきずりました。毎晩、電気を煌々とつけて眠りました。この作品を観た人は絶対後悔すると思います」と爆弾発言し、中村監督は苦笑い。
橋本は「私は全く平気な方で、フィクションとか作り物の場合ですが、そういう時は鈍感な方です」と余裕の笑みを浮かべた。
また、撮影中や撮影後、実際に起こった心霊体験について尋ねられた中村監督は「最後の音を録っている時、空中で女の人がしゃべっているのを聞いちゃって、すごく怖かったんです。まあ、たぶん何かデータが出ちゃったんじゃないのかと。また、もう1カット、出るはずのないところで手が出ている。タクシーの社内のシーンです」と説明。
それを聞いた竹内は「私、試写で(怖すぎて)途中でギブアップし、後半は音しか聞いてなくて。映画祭中にもう一度観ようと思っていたんですが、その気持がくじけてしまいそうです。監督、観なくて良いですか?」と中村監督に尋ねた。中村監督は「観なきゃダメ。まだまだ取材を受けなきゃダメだし」と竹内を諭す。竹内はしぶしぶ「世界に向けて、いかに私がへたれかというのを配信するのは嫌なので、勇気をもって観に行こうかと」と決意を固めた。
その一方で、橋本は、本作の魅力について「こんな意地悪な結末を観せてくれる映画は最近そんなにない。それは是非みなさんに体験してほしい」と力強くアピール。竹内は「こんなに頼もしい相棒を得られて幸せに思います」と、橋本に感心していた。
第26回山本周五郎賞に輝いた小野不由美の小説を、『白ゆき姫殺人事件』(14)の中村義洋監督が映画化したミステリー。ある小説家(竹内結子)が、奇妙な“音”のする部屋に住む女子大生(橋本愛)から投書を受け取ったことをきっかけに、謎の原因を探り、部屋を巡る驚くべき真相に迫っていく。【取材・文/山崎伸子】