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松山ケンイチや北川景子が、故・森田芳光監督への思いを語る

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松山ケンイチや北川景子が、故・森田芳光監督への思いを語る

第28回東京国際映画祭パノラマ部門の作品『の・ようなもの のようなもの』(2016年1月16日公開)のワールドプレミアが、10月29日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催。松山ケンイチ、北川景子、杉山泰一監督と、故・森田芳光監督の前作『の・ようなもの』(81)の主演を務め、本作でも同じ志ん魚役で登場する伊藤克信が舞台挨拶に登壇した。

松山は「『サウスバウンド』(07)で3人で舞台挨拶に立った時、森田監督から、次は景子ちゃんと松山でラブストーリーを作りたいと言っていただいて。それはなくなってしまいましたが、今回こういう形で実現できたなと思いました」と感無量の様子だった。

松山が演じた主人公・志ん田は、森田芳光監督作『僕達急行 A列車で行こう』(12)の小町役がモチーフとなっている。「みんなもいろんな役を引きずっている人たちばかりで、あ、そういうことかと。でも、『の・ようなもの』の続編として、監督へのオマージュというか、ラブレターというか、そういうものもあるんだなと感動しました」。

北川が演じたのも、森田監督作『間宮兄弟』(06)で演じた夕美と同じ名前だ。北川は「森田監督と初めてお仕事をさせていただいたのが夕美役でした。もし、夕美があのまま成長したら、こういう感じなんだなと考えながらやろうと思いました」と笑顔を見せた。

伊藤も「森田監督の現場は楽しいんです。僕は、12、3本出ていますが、今回会う人会う人が同窓会みたいでした。森田監督を知ってる杉山監督が同じように明るい雰囲気を作ってくれたので、仕事ヘ行くのが楽しかったです」とコメント。

杉山監督も「森田監督への恩返しの思いを込めて作りました。この3人のキャストも同じような思いで出演してくれたと思っております」と語った。

本作は、若手落語家の青春を描いた、森田芳光監督のデビュー作『の・ようなもの』のその後を描くコメディ。生真面目でさえない若手落語家が、もう一度高座に立つよう兄弟子を説得するために始めたおかしな共同生活の模様が綴られる。【取材・文/山崎伸子】

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