唐沢寿明、妻・山口智子との夫婦関係に斬り込まれて苦笑い
映画『杉原千畝 スギハラチウネ』の大ヒット御礼舞台挨拶が、12月22日に新宿バルト9で開催され、主演の唐沢寿明と外交ジャーナリストの手嶋龍一が登壇し、ティーチインを行った。唐沢は、妻で女優の山口智子について突っ込まれ、苦笑いしながらも、質問に答えた。
第2次世界大戦時に、リトアニアで6000人ものユダヤ難民にビザを発給し、その命を救った杉原千畝。唐沢が千畝役を、小雪が妻・幸子役に扮した。観客から、千畝のような決断ができますか?と尋ねられた唐沢は「僕は、恐らく彼のような決断はできないです」と語った。
「杉原さんは、決断する前に『どんなことになってもついてきてくれるか?』と奥さんに言いますが、あのセリフが印象的です。そこまでの気持ちをいっしょにもってくれる人が隣にいないと決断もできないですから」。
すると、質問者が「山口智子さんもそういう方では?」と鋭く斬りこむと、唐沢は「記者の方じゃないですよね?」とたじろぎ、会場は爆笑。「そこまで深い決断は、僕たち夫婦の間にはないですが」と言うと、質問者も「いえいえ。そこがシンクロしました」と食いつく。唐沢は「気持ちが合いましたね」と卒なく頭を下げ、笑顔を見せた。
また、海外から、映画出演のオファーがあったらどうするか?という質問について唐沢は「ギャラによるでしょうね」と答えると、MCが「リアルですね」とのけぞる。唐沢は「突っ込むの、やめてくれる?」と合いの手を入れた後で「今回も『日本の俳優ってどんなやつだ?』という目で見られて、緊張感はあったなと。だから、海外の仕事はあっても良いと思います。近いから、まずはアジアの人とやってみたい」と前向きに語った。
ジャーナリストである手嶋が、唐沢が演じた杉原千畝について「杉原さんは、偉大なヒューマニストでしたが、偉大な“インテリジェンスオフィサー”でもあった。雑多な情報のなかから、国家の命運に関わる情報を紡ぎだすために命を尽くしてくれた。スパイとは違い、もっと大きな存在だった」とリスペクトしていたのも印象的だった。【取材・文/山崎伸子】