最強の脇役俳優!?“顔で演技する役者”安田顕の魅力
顔は見たことあるけど、名前は分からない。そんな脇役俳優の不器用な恋と人生を描いた映画『俳優 亀岡拓次』(1月30日公開)で主役を務めるのは、自身も“名脇役”として注目されている安田顕だ。今回は彼が演じてきた役柄を振り返り、本作でのハマりっぷりに迫ってみたい。
北海道を中心に活躍する演劇ユニット・TEAM NACSのメンバーの安田が、最近熱い視線を集めていたのがドラマ「下町ロケット」。普段は無口だが研究のことになると熱弁をふるう…という技術開発部長を演じたが、研究に関して熱くなった時の鬼気迫る表情が強烈なインパクトを残し、オーバーすぎる“顔芸”としてTwitterなどでも話題になった。
また、安田といえば奇抜な役をなんなくこなすことでも有名。映画『小川町セレナーデ』(14)ではオカマのダンサー役で妖艶な姿を披露し、ドラマ「問題のあるレストラン」では女装好きのゲイという難役を務めた。“よく見ると男前”なルックスを生かした美しすぎる姿に、「問題のあるレストラン」で共演した真木よう子も嫉妬したとか。
さらに、映画『HK 変態仮面』(13)では、すぐ脱ぐことで知られる彼にとって待望(?)の変態役に挑戦した。ここで安田は類まれなセンスと存在感を発揮し、現実離れしたキャラクターに説得力を持たせることに成功。一度見たら忘れられない、忘れたくても決して忘れることができない強烈な演技こそ、彼の魅力といえるだろう。
さまざまな役を経験してきた安田が『俳優 亀岡拓次』で演じたしたのは、声がかかれば日本だけでなくモロッコまで飛んで行き、ホームレス、泥棒、チンピラまでどんな役でもこなす最強の脇役俳優。まさに“名バイプレイヤー”の呼び声高い安田の人生とリンクしたかのような役柄だ。不器用だけど誰からも愛される、スルメのように味わい深い安田=亀岡の演技を、ぜひスクリーンでチェックして欲しい!【トライワークス】