第73回GG賞ワーストドレッサー発表!【その1】
現地時間の10日に第73回ゴールデン・グローブ賞授賞式が開催され、今年もセレブたちがきらびやかなファッションでレッドカーペットを彩った。
今年のワーストドレッサーの面々を見てみると、おしゃれであるがゆえにトレンドを取り入れつつ、リスク覚悟で新しいファッションにチャレンジした冒険心と勇敢さが裏目に出たケース、トレンドを取り入れたものの似合っていないドレスを選んで失敗したケースがあるようだ。ファッションは個人的趣向にも左右されるため一括りに評価するのは難しいが、E!テレビ、米テレビET、LAタイムズ紙、NYデイリー・ニュース、EW誌、stylelist誌などの多数のメディアの情報に基づいて、ワーストドレッサーをまとめてみた。
今回満場一致でワーストドレッサーに選ばれたのは、ファッショニスタのジェーン・フォンダだ。『YOUTH(原題)』で助演女優賞にノミネートされたジェーンが、78歳にしてリスクを取った勇気は認められている。しかし、アイボリーのイヴ・サンローランのドレスの、トップスの過剰なフリルはジェーンのナイスバディを台無しにするデザインで、「まるでコーヒーフィルターのよう」「首回りに大きなナプキンを巻いているようだ」と酷評されている。
またソーシャルメディアでは、ジェーンのドレス姿をプリンやキューピーの服と並べたり、「海の音が聞こえる」というコメント付きで貝殻と並べた写真やコラ画像が出回っており、不本意な理由で一番話題に上ったドレスになった。
ごく一部のメディアが評価していたため1位は逃したものの、ジェーンの次点でワーストを争ったのは、『キャロル』で共に主演女優賞にノミネートされたケイト・ブランシェットとルーニー・マーラだ。
『ブルージャスミン』(13)で主演女優賞を受賞した年のケイトは、どのレッドカーペットでもベストドレッサーとして絶賛されるほどのファッショニスタで知られており、辛口評論家をも「これぞムービースター!」と唸らせたほど。そのケイトが今回リスクを背負って選んだのは、繊細なフリンジがふんだんにあしらわれた、ジバンシーのベビーピンクのクチュールドレスだった。
今年のトレンド満載のクチュールやレース、シルクフリンジのドレスとアシンメトリーなヘアアレンジで個性をアピールしたが、「シルクとシアーのパネルドレスは、おばあちゃんのナイトガウンを借りてきたみたいだ」「とにかく似合っていない」「美術館に飾るアートとしてのドレスとしてはいいかもしれないが、レッドカーペットのドレスではない」「デザインがうるさすぎる」「フリンジだらけで、馬のぬいぐるみみたい」と、期待値の高さゆえに思い切りダメ出しを食らった。
そして、ケイトと同様に評判の悪かったルーニー・マーラが着ていたのは、随所にカッティングが施されたアレキサンダー・マックイーンのスキンカラーのエアリーなドレス。
ルーニーと言えば、これまでにも常に独自路線で周囲をアッと驚かせてきたが、「ユニークでリスクを取る勇気は認めるが、シュレッダーで砕かれた紙がたくさんついているみたい」「カーウォッシュみたいだ」「デザインがうるさすぎる」「ヌードカラーが老けて見える」と評判が悪く、絶賛されている演技力とは相反して、『キャロル』コンビがワーストに名を連ねる結果となった。
人気テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で超売れっ子のナタリー・ドーマーとエミリア・クラークもまた、今回は不名誉なワーストドレッサー入り。ナタリーは、ドロップショルダーの赤いJ・メンデルのドレスを着てレッドカーペットを歩いたが、ドレスの一部としてデザインされていたネックラインの首のチョーカーが、「形が奇妙な黒い襟が目立ち過ぎる」「不要だ」という理由で不評だった。
またワーストドレッサーの常連でもあるエミリア・クラークが着ていた黒いベルベットとシアーレースのケープ付のヴァレンチノのオートクチュールのドレスは、今年のトレンドであるにも関わらず、「ドレスがエミリアにあっていない」「老けて見えるのでもっと明るい色を選ぶべき」という理由で不名誉なワースト入りとなった。(その2に続く)【NY在住/JUNKO】