NMB48沖田、HKT48上野ら非選抜メンバーの厳しい実情とは?
2015年6月に行われた第7回AKB48選抜総選挙。立候補した250名を超えるメンバーには、1位になった指原莉乃らメディアに露出するメンバーがいる一方、劇場公演に通うファンだけが知っているような一般的知名度の低いメンバーもいる。1月29日(金)から公開されるNMB48とHKT48のドキュメンタリーでは彼女たちにもスポットが当てられている。
『道頓堀よ、泣かせてくれ! DOCUMENTARY of NMB48』で描かれる数少ないメンバーの1人として、船橋淳監督が注目したのが、チームMの副キャプテン、沖田彩華。彼女はチームNのキャプテンで総選挙で6位になった山本彩と同じ1期生。初期メンバーでありながら一度もシングル選抜入りできず、活躍の場は劇場公演に限られるため、“劇場職人”と呼ばれる。
ダンスのスキルが高く、後輩たちのダンスを指導するほどでありながら、なぜ一度も選抜入りできないのか? 握手会での彼女を推すファンの金子剛支配人への直談判や、総選挙の投票速報で44位となるも、最終結果では圏外となってしまった姿をカメラは追い続ける。
『尾崎支配人が泣いた夜 DOCUMENTARY of HKT48』の上野遥(チームH)もまだシングル選抜に入った事がないメンバー。だが、劇場公演では指原莉乃のアンダー(代役)を務めるほか、公演で複数のポジションをこなせるほどの努力家。指原も上野がいなかったら劇場公演には出られないと言うほどの信頼を寄せるメンバーだ。HKT48劇場のステージで写真撮影をしている選抜メンバーを遠巻きに見つめる姿や、レッスン場でひとりで黙々と振りの確認をする姿など、劇中で映し出される上野の葛藤や努力はどれも印象的。
SKE48のドキュメンタリーでは多数の卒業生とその後が描かれたように、アイドルとは別の夢を見つけて卒業していくメンバーも描かれる。昨年4月にNMB48を卒業した河野早紀は大学に通いながら、アイドルとして活動していた。AKB48のファンで映画監督の頃安祐良は「握手会で他のメンバーが複数のファンと握手をしているなか、暇を見つけては大学の勉強をしている姿が衝撃的でした」と、いわゆる“神対応”“塩対応”とは別次元の握手会での厳しい現状を映し出したシーンがとてもリアルに感じられたそうだ。
一般的には20代前半までがピークと言われるように、アイドルたちの寿命は決して長くない。そんな中、自分が今後どうしていきたいのか、真剣に自分自身と向き合う少女たちの姿が印象的な2本となっている。【トライワークス】