歴代興行記録更新の『トランスフォーマー〜』に『ハリポタ』はリベンジできるか!?

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歴代興行記録更新の『トランスフォーマー〜』に『ハリポタ』はリベンジできるか!?

こりゃすごい! 『トランスフォーマー:リベンジ』(公開中)が6月26日に全米で封切られ、ぶっちぎりの大ヒットを記録。

全米4234スクリーンで公開された本作が、初日だけで興行収入60,628,141ドル(約60億円)を叩き出し、全米歴代新記録を樹立! さらに週末3日間の112,000,000ドル(約112億円)を含む5日間では興収201,246,000ドル(約201億円)となり、水曜初日の作品の興収1位、水曜初日から5日間の興収1位、また、6月公開作品オープニングの興収1位と、早くも4つの歴代ナンバー1記録を打ち立てた。

“5日間で2億ドルを超えた映画”は、オープニングで67,165,092ドル(約71億6,000万円)という歴代1位の記録をもつ『ダークナイト』(08)と本作の2本しかない! 世界的な不況の影響で、今年の全米映画興行で2億ドルを超えたのは『カールじいさんの空飛ぶ家』(日本では12月公開)と『スター・トレック』(公開中)の2本のみだが、それぞれ突破するのに21〜22日間を要している。つまり『トランスフォーマー:リベンジ』は、ケタ外れのメガヒットということだ。

本作は、大ヒットした前作『トランスフォーマー』(07)を凌ぐスケールと華やかさで前評判が高かった。2億ドルという破格の製作費、“世界で最もセクシーな女性(イギリスの男性誌の一般投票で2年連続1位!)”という称号を手にしたミーガン・フォックスのお色気サービスシーン、そしてメインのメカ「トランスフォーマー」たちが、わらわらと60体以上も登場するというド迫力の映像には思わず拍手もの!

そして、近年の全米興行のカギとされるIMAXシアターでの興行対策もばっちり押さえていた。『ダークナイト』同様、IMAXカメラを使用したアクションシーンを売りにしていたのだ。そうなると多少の割高感はふっとび、「どうせなら臨場感溢れるIMAXシアターで観たい!」と駆けつけた人たちが多かったに違いない。

さて、今後注目されるのは、7月15日(水)に日米同時公開される人気映画シリーズ第6弾『ハリー・ポッターと謎のプリンス』だ。

奇しくも『トランスフォーマー:リベンジ』公開までは、44,232,338ドル(当時の為替レートで約55億円)を挙げた前作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07) が、水曜初日興収のナンバー1作品だったのだ。本作は、今後完結編として前後編で公開予定の『ハリー・ポッターと死の秘宝』(前編が2010年冬、後編が2011年夏公開)につなぐ大事な勝負作だから、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』で“リベンジ”を果たしたいところだろう。

ところで『トランスフォーマー:リベンジ』は日本でワールドプレミアを行い、世界に先駆けて日本で最速上映され、さらに製作総指揮のスティーブン・スピルバーグとマイケル・ベイ監督による“世界で最も早く本作品を鑑賞したこと”を証明する認定証まで発行するという抜け目のない宣伝戦略を敢行した。日米同時公開の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』が、公開直前にどんな宣伝を仕掛けてくるのか!? 日本での興行成績も含めて“リベンジ”の結果を見届けたい。【Movie Walker/山崎伸子】

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