佐々木蔵之介&深田恭子が理想の夫婦像を告白!「弱っている時に支え合える関係」

インタビュー

佐々木蔵之介&深田恭子が理想の夫婦像を告白!「弱っている時に支え合える関係」

弱小貧乏藩の奮闘劇を描き、大ヒットを記録した『超高速!参勤交代』が帰ってきた。続編『超高速!参勤交代 リターンズ』(9月10日公開)で、再び愛すべき“殿”を演じるのは佐々木蔵之介。そして前作で殿と恋に落ちた女性・お咲も深田恭子が続投する。劇中で晴れて夫婦となった二人に、理想の夫婦像を直撃した。

前作で見事に江戸への参勤を成し遂げた湯長谷藩。江戸から故郷へ戻ろうとする藩主の内藤政醇らが再度、トラブルに見舞われる姿が描かれる。佐々木は「誰ひとりとして、続編があるなんて思っていませんでしたよ!」とニッコリ。「だからこそ、思いっきりやるしかなかった。エピソードも登場人物も、殺陣も多い。これでもかというくらいに満載に詰め込んで、パワーアップして帰ってきました。やり切ったという充実感でいっぱいです」と胸を張る。

深田も「前作を上回るように、コメディ要素も加わって。また皆さんとお会いすることをうれしく思いました」とパワーアップした続編への参加、にぎやかなメンバーとの再会を喜ぶ。「続編製作に驚いた」と口をそろえるが、深田は前作が多くの人に受け入れらた理由をどう感じているだろうか。「タイトルも内容もわかりやすいですよね。参勤交代という言葉は学生時代に誰しもが学んで知っていたけれど、こんなふうに節約して試行錯誤してやっていたんだって、身をもって感じられる。現実と地続きだけれど、そこにたくさん夢がある作品だと思います」。

「タイトルにインパクトがあった」と佐々木も分析。「若い方もちょっと観てみようかなと思えるタイトルで。観てみたら楽しくて笑えるし、かっこいい。小難しいと思われていた時代劇の間口を少しでも広げられたのではと思います。そして今まで時代劇を見てこられた方にとっては、『しっかり時代劇やっているやん』と思っていただけた。もともと製作陣の思いとしては、震災後の人々に何かメッセージを残したいという気持ちから始まって。でも決して説教臭くはしたくなかったんです。その熱さを伝えることができたのかなと思います」。

そう語るように、にぎやかな面々の笑いで包みながらも、根底に流れる“人情”と諦めない心が幅広い層の胸を打つ本シリーズ。今回、前作では震災の影響で断念した福島県いわき市でのロケが実現。いわき市にあった湯長谷藩の藩主を演じる佐々木にとって、いわきの人々の熱い思いが本作に向き合う支えとなった。

「前作のいわきでの観客動員数がものすごい数だったんです。それだけ応援してくださって本当にうれしかったし、いわきのみなさんに『リターンズ』をさせてもらったんだという気持ちが大きくて。いわきでは150人ほどのエキストラの方に参加していただき、ラストシーンのじゃんがら念仏踊りを撮影することができました。僕と深田さんを殿と姫として迎えてくださったことが、すごく後押しになりました」。

夫婦となった殿とお咲の姿が、なんとも愛らしい。佐々木は「男が弱っている時に、お咲が『大丈夫だから』と励ましてくれるんです。やっぱり傍にいて味方になってくれる存在というのは心強いですよね。お咲はもともと芯が強い女性でしたが、その女性の強さに男は惹かれるんでしょうね。しかもそれが深田恭子ですから!それはそれは美しく素敵でした」。

深田も「どちらかが弱っている時に支え合える関係性は、すごくいいなと思いました」と、やはり彼らの姿は理想の夫婦像だという。「前作では、蔵之介さん演じる政醇さんが、ケガをしたお咲の傷の手当てをしてくれるシーンがありました。私はそのシーンがすごく好きで。そこから政醇さんはお咲の心の傷の手当をしてくれて、どんどんふたりの関係が出来上がっていったと思います。殿も温かく藩を見守っていますが、蔵之介さんの撮影チームを思う気持もとても温かくて。優しく、楽しい現場でした」。「優しく、楽しい」というのは、本作の印象そのもの。息の合ったメンバーが見せる、活気あふれる時代劇の復活をぜひスクリーンでご堪能あれ!【取材・文/成田おり枝】

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