橋本愛、宮崎あおいに会いたくて現場訪問!?「宮崎さんばかり見てました(笑)」
2009年に13歳で映画デビューを飾った女優・橋本愛も今年で20歳。主演映画『バースデーカード』(10月22日公開)では脚本作りに参加し、憧れだったという宮崎あおいと初共演を果たすなど、彼女にとって記念すべき一作となった。そんな本作への思いを語ってもらった。
余命いくばくもない母親が残したバースデーカードと、そこから伝わる母親の愛を感じながら成長していくヒロインの姿を描いた家族ドラマ。脚本は完全オリジナルで、出演者も脚本作りに参加して物語は作られていった。
「私が演じた紀子は、母親から届くバースデーカードの通りに行動していくんですけど、最後にバースデーカードをもらう20歳以降、きちんと自立して生きていけるという想像ができませんでした」と最初は役に対する違和感が拭えなかったのだという。そこで「19歳の時にすぐにバースデーカードを開かないという反抗するシーンがあったほうが健全だと思いました」と、紀子が成長していくうえで重要なシーンは彼女の進言によるものだったそう。
本作で紀子の母親役を演じたのは宮崎あおい。今回が初共演だが、橋本にとってあこがれの存在だったのだとか。「初めてお会いしたら、すごく綺麗な手をしていて、紀子はこの手で愛されたんだな…と思ったら、感動してしまいました」と共演が感慨深かったという。
とはいえ、共演シーンはたったの1シーン。「自分の出演しないシーンでも撮影現場へはよく足を運んでましたね。小学生や中学生の紀子はどうやって母親と向き合っていたのかを知れば、大人になった時に昔の事を思い出すシーンでも演じやすいかなと思ったんです」と表向きは役作りのためだが、実際は?「宮崎さんばかり見てました(笑) でも、同じ現場に子供の紀子と大人の紀子がいたら嫌だろうな…と思って、あまり顔は見せないようにしてました」。
母親亡き後、一家のムードメーカーとなるのが父親を演じたユースケ・サンタマリア。彼が連発するアドリブは決して撮影現場を和ませるだけではなかったという。「家族でキャンプに行くシーンでカレーを作るんですけど、ユースケさんが『カレーに隠し味で胃薬入れるって言っていいですか』って監督にマジメな顔でずっと言ってて(笑) でも、おかしいだけじゃなく、小学生の紀子が食卓でクイズに正解したときに頭をなでるシーンもアドリブだったんですけど、後に大人になった紀子が『頭なでて』って言うシーンとつながったので、純粋に素敵だなと思いましたね」。
日本映画においては小説や漫画が原作の作品が多いなか、「オリジナルでもここまでできるって自信をもって言える作品になったと思います」と、その出来栄えには満足しているという。「ワイヤーで吊るされるのも高い所も好きだし、これまで呼ばれる事がなかったアクションにも挑戦してみたいですね」と語るように、今後は様々なジャンルの作品で活躍する姿が見られるかもしれない。【取材・文/トライワークス】