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窪塚洋介、スコセッシ監督『沈黙』への抜擢に「ドッキリなんじゃないか」

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窪塚洋介、スコセッシ監督『沈黙』への抜擢に「ドッキリなんじゃないか」

遠藤周作の原作「沈黙」を巨匠マーティン・スコセッシ監督が映画化した『沈黙-サイレンス-』(2017年1月21日公開)の来日記者会見が10月19日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、スコセッシ監督、窪塚洋介、浅野忠信が登壇。オーディションを経て、ハリウッド映画に初出演を果たした窪塚が「役に決まったと言われた時は、狐につままれたようで。ドッキリなんじゃないかと思っていた」と抜擢の喜びを振り返った。

本作の舞台は、江戸初期の長崎。激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるために日本にたどり着いた宣教師の目を通して、人間にとって本当に大切なものとは何かを壮大な映像で描く歴史大作だ。

窪塚が演じるのは、劇中で重要な役どころとなるキチジロー役。窪塚は「撮影を終えて、今日ここに来てやっと現実なんだという気持ちになってきた」とようやく実感がわいたと言い、「夢のような時間と最高の経験をさせてもらった作品」としみじみと語った。

スコセッシ監督との仕事について聞かれると、窪塚は「クランクインの初日に、きれいなスーツを着ていらした。汚い階段での撮影だったんですが、そのスーツのままこういう感じで演出をされていた」と監督が地べたに座って演出する様子を実演。「スーツが汚れちゃう!と思ったんですが、そんなことは関係ないんだなと思った。こんなに情熱を持っているんだ。メラメラな人なんだと思いました」と話すと、スコセッシ監督も楽しそうな笑顔を見せていた。

一方の浅野も「大きな大きなチャレンジでした。とてもうれしく思いました」とスコセッシ組の参加に感無量の面持ち。「オーディションで監督にお会いした時、とても面白かった。お互いに心が通じる瞬間があったような気がして。俳優の奥にある何かを常に期待してくれていると感じた。そういう時間を過ごせたことは宝物」と感激の思いを口にした。

スコセッシ監督は、窪塚がキチジロー役を演じているオーディション用ビデオを見たそうで、「窪塚さんは力強く演じているだけでなく、心から正直に演じており、心底この役を理解していると感じた」と述懐。浅野もキチジロー役のオーディションを受けていたそうだが、スコセッシ監督が「通訳の役はどうだろうかと提案した」とのことで、「それでお願いしてみたら、パーフェクトだった」と大満足の表情。「大変な撮影が二人を待ち受けていたわけですが、この二人なら演じて切ってくれるという確信があった」と窪塚と浅野への並々ならぬ信頼感を打ち明けていた。【取材・文/成田おり枝】

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