監督、撮影
2008年12月末から2009年1月にかけてイスラエルによるガザの大規模侵攻が勃発した。その停戦の翌日、フランス人監督のサミール・アブダラ、ケリディン・マブルークが、パレスチナ人権センターの調査員と共にガザに入り、被害者の声を記録したドキュメンタリー。侵攻直後のガザの被害状況と、ひとりひとりの顔が見える証言インタビューを撮影し、ガザに暮らす人々がどのような歴史と暮らしを生きてきたか、生身の声と風景を、パレスチナを代表する詩人・マフムード・ダルウィーシュの詩を引用しながら、映し出ている。そして、2023年10月中旬、イスラエルによるガザ地区への軍事攻撃開始から10日後、監督のケリディン・マブルークが語る。「撮影から10年以上経ってもこの映画が今日的意義を持つとは思わなかった」と。製作から13年後、日本で劇場初公開。
ストーリー
2008年12月末から2009年1月にかけてイスラエルによるガザの大規模侵攻が勃発。フランス人監督のサミール・アブダラとケリディン・マブルークは、停戦の翌日にパレスチナ人権センターの調査員と共にガザに入る。爆撃で両親兄弟を失った子ども、目の前で家族を銃撃された男性、土地を奪われ逃げてきた人々……。「顔を持つ」一人一人の証言が記録されるとともに、パレスチナを代表する詩人、マフムード・ダルウィーシュの詩が引用され、ガザの人々が生きてきた歴史と記憶が呼び起こされる。ガザの地で生きる人々の目線に立ち、その姿を丁寧に描く一方で、パレスチナ問題の背景にある西洋諸国による二重基準、構造的暴力について浮かび上がらせる。。