名作にまつわる“音”の秘密とは?『ようこそ映画音響の世界へ』が公開決定
音楽や声、効果音など映画を彩る様々な“音”はどのように作られ、どういった効果を生んでいるのか?それら“映画音響”に焦点を当て、その歴史をひも解く世界初のドキュメンタリー『ようこそ映画音響の世界へ』が8月28日(金)より公開されることが決定した。
本作のテーマである映画音響とは、登場人物たちの声から環境音、効果音、音楽など映画におけるすべての音を指している。本編では、ジョージ・ルーカスやスティーヴン・スピルバーグ、ソフィア・コッポラ、デヴィッド・リンチといった著名で独創的な監督たちへのインタビューを敢行。『スター・ウォーズ』(77)や『ジュラシック・パーク』(93)、『地獄の黙示録』(79)などの名作で彼らと組んできた音響のスペシャリストたちの仕事ぶりを通して、音が映画にもたらした効果や重要性に迫っていく。
1927年に初めて、トーキー映画『ジャズシンガー』が誕生して以来、映画にとって音は欠かせない存在になった。その進化についても、『キング・コング』(33)、『市民ケーン』(41)、『鳥』(63)、『ゴッドファーザー』(72)など往年の名作から、『ワンダーウーマン』(17)や『ROMA/ローマ』(18)といった現代の話題作までの映像をふんだんに使って紹介。さらに、オーソン・ウェルズ、アルフレッド・ヒッチコックが映画音響にもたらした革新、ロックバンドであるビートルズからの影響、『スター・ウォーズ』のチューバッカやピクサーアニメーションのキャラクターたちが生き生きと見える秘密などが、創作や発見にまつわる貴重な体験談から語られる。
普段なにげなく聞いている映画音響。しかし、そこには未知の領域に挑み続ける音響技術者たちの努力と情熱があった。その奥深い世界を知れば、これからの映画鑑賞も違ったものになるに違いない。
文/トライワークス