眼前いっぱいのゴッサムシティ…“没入感”たっぷりなIMAX版『ダークナイト』徹底解説!
カメラも壊した(!)バットポッド登場のカーチェイスシーンは圧巻!
圧巻なのは、検事のハービー・デント(アーロン・エッカート)を護送する警察車両を、トラクターに乗ったジョーカーが攻撃する一連の流れ。なんとここでは、警察車両がトンネルに入ってからジョーカーを捕らえるまでのすべてがIMAXの映像になっている。カーチェイスを繰り広げながら、銃撃や爆破が連続する本作における中盤の見どころだが、特に大破したバットモービルを捨てたバットマンが、バットポッドで飛びだしてからが必見。
バットマンの主観映像や、低い視点からバットポッドを追いかける映像などが巧みに入れ替わり、観ている我々が運転しているかのような感覚に。一瞬たりともスクリーンから目が離せない緊迫感が続き、心臓のバクバクが止まらない。ここが先述の高価なカメラをお釈迦にした例のシーンなわけだが、その価値は十分にあったと言えるだろう。
バットマンの悲痛さがより伝わりエモーショナルさもUP!
IMAX撮影をアクションシーンばかりに使わないところにも、ノーランの演出のすご味を感じさせられる。ジョーカーのワナにハマったデントと、ウェインの想い人であるレイチェル・ドーズ(マギー・ギレンホール)が拉致され、レイチェルが殺されてしまう場面。バットマンは瓦礫の上で悲しみに打ちひしがれ、レイチェルがブルースに宛てた最期の手紙も読み上げられる。巨匠ハンス・ジマーによる重厚感あふれるサウンドが、体に響くように染みわたり、よりエモーショナルなものとして昇華されている。
『ダークナイト』ファンの熱いメッセージも続々!
SNS上では、早速IMAX版『ダークナイト』を鑑賞した熱いファンからのメッセージを確認することができる。
「初体験のIMAX版『ダークナイト』最高でした!やっぱり、画面全体に投影されると迫力がすごい…。ジョーカーがパトカーから体を乗りだして走るシーンがやばい!」「ラストシーンで画面が暗転して、“THE DARK KNIGHT”の文字とともに、ハンス・ジマーの重低音が効きまくったテーマが流れる。この流れがどうしても劇場で体感してみたかった!」「IMAX版がすごすぎて、感動して泣いてしまった。ゴッサムシティの背景ってあんなに美しいんですね。低音が席にまで伝わってきて、ハンス・ジマーの劇伴や爆発の効果音が最高だった」など、ファンならではのこだわりポイントや映像、音響面での感動を力説する声が続出している。
通常スタイルの上映やDVDなどで鑑賞している人も多いと思うが、経験してみて初めて、このIMAX版こそが『ダークナイト』の“完成形”なのだと思い知らされる。加えて、本編の前には、約6分間の『TENET テネット』のプロローグも上映されるなど、オトク感も高い今回の再上映。まずはその衝撃を、目で、体で、心で体感してみてほしい。
取材・文/トライワークス
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