海外ドラマファンが楽しめる「連続ドラマW 鉄の骨」3つのポイント【レコメンW】
レコメンド3 社会の中の“必要悪”
談合がなければ、建設業界全体を守ることはできない“必要悪”だと言うライバル建設会社の老獪な幹部たち。彼らに扮した利重剛や六角精児らベテラン俳優たちが憎々しげに演じているだけに、“必要悪”と言い放つその言葉が余計、際立ってくる。また、談合に関わるのは止めるべきだと恋人の萌に責められながらも、「サラリーマンだから会社には逆らえない」と悩む平太に共感を覚える人はきっといるはずだ。
「ライバル会社の幹部の表情を見ていて、ふと海外ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』の主人公である政治家を思い出しました。ホワイトハウス入りを目指す下院議員が大統領から選挙で尽力した見返りに国務長官の座を約束されていたはずが、反故にされたことで復讐に燃えるポリティカル・サスペンスです。政治家たちの口約束なんてアテにならない。『連続ドラマW 鉄の骨』でもまんまとそれを悪辣な国会議員がゼネコン幹部に対してやっていましたが、必要悪と唱える人間たちが腹黒ければ腹黒いほど、その野望が潰えた時がスカッとします。平太がその幹部たちとどう対峙し、談合にどう折り合いをつけるのかが見ものです」。
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人は皆様々な葛藤を抱えながら仕事をしている。やりたくないことも押し付けられ、自分の信念を疑うこともきっとある。会社とは、正義とは、そして働くことの意義とは?その答えが描かれる「連続ドラマW 鉄の骨」での信念を貫く若者の姿は、多くの人に爽快感を与えてくれるだろう。
「連続ドラマW 鉄の骨」は8月10日(月・祝)16時50分よりWOWOWプライムにて全5話を一挙放送。
構成・文/前田かおり
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