大倉忠義が「残酷な感じが好き」と語るシーンとは?『窮鼠はチーズの夢を見る』舞台挨拶

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大倉忠義が「残酷な感じが好き」と語るシーンとは?『窮鼠はチーズの夢を見る』舞台挨拶

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』舞台挨拶に主演の大倉忠義&成田凌、監督の行定勲が登壇
映画『窮鼠はチーズの夢を見る』舞台挨拶に主演の大倉忠義&成田凌、監督の行定勲が登壇

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』(公開中)の公開記念舞台挨拶が開催され、9月12日に神楽座にて、主演の大倉忠義&成田凌、監督の行定勲が登壇。それぞれの“好きなシーン”について語り合った。

本作は、「失恋ショコラティエ」の原作者・水城せとなの人気漫画を実写映画化したもの。優柔不断な主人公の大伴恭一役を大倉が演じ、彼に想いを寄せる後輩の今ヶ瀬渉役を成田が演じる。優柔不断な性格から不倫を繰り返していた広告代理店に勤める恭一は、7年ぶりに大学時代の後輩である渉と再会。彼から突然「昔からずっと好きだった」と告白され、大きく動揺するが、次第に渉のペースに乗せられ2人で暮らし始めることになるが…。本作では、揺れ動く2人のせつない恋模様が丁寧に描かれる。

【写真】「男同士とか考えなくても、この感じ経験したことあるな」と感じたという大倉
【写真】「男同士とか考えなくても、この感じ経験したことあるな」と感じたという大倉

イベントには、『ナラタージュ』(17)、『リバーズ・エッジ』(18)などを手掛けてきた行定勲監督と、初共演となった「関ジャニ∞」の大倉、成田が登場。開口一番、成田は「僕は先ほど、(102の劇場でのライブビューイングで)約3万人がいま、観ていると聞いてドキッとしたんですけど、大倉君は素直に受け入れてましたね。さすがと思いました」とニヤリ。

行定監督は「恋愛映画の名手とか書かれて、これまで気恥ずかしいという気持ちがあったんですけど、この映画は恋愛への考察も入っていて、胸を張って『これは恋愛映画だ!』と言えた。愛の形はそれぞれ。どんな選択をしてもいいんだと。自分はどう生きるか考えるきっかけになると思う」と話し、大倉は「昨日やっと、すごく待ち望んでいた公開の日だった。この作品を皆さんに届けられてすごい幸せを感じています。いろんな考察ができる映画だと思います」と挨拶した。

“好きなシーン”について聞かれると、大倉は「海までのシーンですね。悲しいんだけど絵がキレイっていう、残酷な感じが好きです」とコメント。これに行定監督は「あのとき外に出て良かったね。突然すごく風が吹いてきて。あれは実は、すごい風の中で撮影しているんですよ」と撮影秘話も繰り出した。

また、食事をしてきた恭一に渉がグラタンを勧めるシーンについて、MCが「良いシーンだった」と絶賛すると、成田は「え~?あれは、(すべてがバレていて)手を震わせながら煙草を吸ってるぐらいムカついているシーンだったんですから(笑)」と解説。行定監督も「(食事をしてきたのに誤魔化す素振りを見せる)あそこの大倉くんは追い込まれているよね(笑)」と、タイトル通り“窮鼠になった瞬間”を振り返って笑い、成田は「(原作者の)水城さんは作品を観て何度も爆笑したらしいですね。それだけ(登場人物たちが)可愛いっていうことなんでしょうね」と付け加えていた。

今ヶ瀬渉を演じてみて、成田は「正しいことというのはいまいち分からないけど。正しくないことは分かるんだなと思った」という
今ヶ瀬渉を演じてみて、成田は「正しいことというのはいまいち分からないけど。正しくないことは分かるんだなと思った」という

さらに、原作者の水城は「今ヶ瀬渉が原作より可愛くなっている」と話していたとか。これに成田は「今回は原作とは少し違って、終始ローな感じで、ジメーッとやったんです」と説明し、行定監督も「段々、女性性が出てきて、不思議だよね。喋り方もね」と、撮影を重ねるごとに今ヶ瀬渉の“可愛さ”が増していったことに納得の様子。大倉は「最初はクールだったけど、お互い人間らしくなっていって不思議でしたよね」とコメントしていた。

取材・文/平井あゆみ

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