シャーロック・ホームズに“妹”がいた!ミリー・ボビー・ブラウンが明かす、主演映画に込めた想い|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
シャーロック・ホームズに“妹”がいた!ミリー・ボビー・ブラウンが明かす、主演映画に込めた想い

インタビュー

シャーロック・ホームズに“妹”がいた!ミリー・ボビー・ブラウンが明かす、主演映画に込めた想い

ニューヒロインを演じたミリー・ボビー・ブラウンを直撃!
ニューヒロインを演じたミリー・ボビー・ブラウンを直撃!Netflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』は独占配信中

名探偵シャーロック・ホームズに妹がいた…という設定に基づき、その活躍を描いたティーン向けの小説「エノーラ・ホームズ」シリーズ。世界中で人気を博しているナンシー・スプリンガーによる人気作を映像化し、Netflixで独占配信されて好評を博しているのが『エノーラ・ホームズの事件簿』だ。
19世紀末の封建的な英国社会を舞台に、若きヒロイン、エノーラが女性を蔑視する窮屈な社会と闘いながら、兄譲りの明晰な頭脳を武器に難事件に立ち向かう。この快活なヒロインにふんしたのが、Netflixの人気シリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」でブレイクしたミリー・ボビー・ブラウン。映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』での熱演も好評を博し、ますます目を離せない彼女が、ここでは初の製作総指揮を兼任して、やる気を見せている。そんなミリーに、製作の舞台裏について話を訊いた。

――今回の映画で俳優だけではなく、お姉さんのペイジ・ブラウンとプロデューサーを兼任されていますが、どんな映画にしようと話し合いましたか?

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Netflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』は独占配信中

「ペイジと私は、女性にパワーを与える映画を作りたいと思ったんです。まさにいま、起こっている性差の問題に通じていますよね。いま、女性がいろいろなことを主張できるようになったのは、主張できなかった過去があったからこそだと思います。この映画は過去を描くことで実際に当時何が起こっていたかを、そしていまなぜいろいろなことができるようになったのかがわかる作品でもあります。
プロデューサーの役割としては、クリエイティブのプロセスの一員ですね。キャスティング、脚本、キャラクターを作り上げていく過程から関わることになりましたが、監督のハリー・ブラッドビアと、エノーラのキャラクターを一緒に作り上げていったんです。出演者たちとは理解が共有できているかどうかを確認しました。大変なこともあったけれど楽しく学ぶことも多かったですね」

――主人公エノーラのキャラクターを、どんなふうに膨らませていったのですか?

「私はいつもそうするのですが、エノーラの“キャラクターボード”というものを作ります。彼女の好きな色、花、音楽などを考え、自分が本当にエノーラになれるように準備しました。このキャラクターボード作りでも、監督と密に話し合いました。一方では、女の子を元気づけるキャラクターにしたいと思いました。私は若い“女の子”で、この業界は男性が主流で女性のフィルムメーカーはそれほど多くないから、この映画を作っているときには女の子にも可能性があるんだ、ということを伝えたいと考えていました。やりたいことをするうえで性別、年齢、経験とは関係なく、平等の機会が与えられるべきだというメッセージを込めました。それが若い子たちに伝われば嬉しいですね」

――劇中では様々なコスチュームをまとっていますが、特にお気に入りのものは?それにまつわるエピソードも教えてください。

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Netflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』は独占配信中

「男装は好きでしたね。特にシャーロックの帽子や、吊りズボン、上着などが好みで、印象も強かったけれど、勿論赤いドレスも美しかったと思います。衣装のなかには、コルセットをつけなければならないものがいくつかあって少し大変でした。とりわけ、未亡人のドレス姿はほかに身に着けるものがあって、手袋、ソックス、ハイヒール、ピン、ベールなどの装着に時間がかかりました。衣装がとてもかさばるんです。でも、見た目は美しいですよね。19世紀の女性は本当に大変だった。いまなら気軽にスウェットを着る事ができるけど、当時は美しく見せる事が大切だからコルセットをつけていた。そこで思ったのは、男性は、女性の外見だけを見るべきではないということです。女性だって頭脳はあるのだから。いずれにしても、コルセットを付けなくても良い時代になって、本当に良かったと思います」

――この映画のあなたは、カメラに向かって語りかけるシーンが多いですね。通常の演技をするときと違っていましたか?

「初めての体験だったのですが、新しいことを試すのは好きです。カメラに話しかけることで、観客をエノーラの旅に連れて行ってくれる発想が良いと思いました」

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