劇場版「鬼滅の刃」「STAND BY ME ドラえもん 2」など東宝とIMAXが邦画5作品のIMAX版同時公開で契約合意
配給大手の東宝とIMAXコーポレーションが、東宝配給の邦画5作品のIMAX版同時公開に関する包括契約に合意した。本契約は、映画の配給、興業、プレミアムシアターというパートナーシップを軸に、今後さらにシナジーを生み出すことを目指している。
邦画5作品のラインナップには、大ヒット公開中の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』や11月20日(金)公開の『STAND BY ME ドラえもん 2』の2作品が含まれており、ハリウッド映画スタジオを除いた複数作品包括契約としては、IMAX最多となっている。また、未発表の3作品も2021年にIMAX版同時公開に向け、順次発表される予定だ。
国内におけるIMAX版の興収は『シン・ゴジラ』(16)の約6億円にはじまり、2019年には『天気の子』(19)と『ボヘミアン・ラプソディ』(19)の大ヒットで年間で約62億円という記録を打ち立てた。さらに、クリストファー・ノーラン監督『TENET』(公開中)は、初週4日間の興収のうちIMAXシアターの占める割合が27%という驚異的な記録を打ち立てたことからも、日本がIMAXにとって重要なマーケットへと成長してきたことがよく分かる。
東宝の島谷能成代表取締役社長は「2016年の『シン・ゴジラ』以来、信頼関係を深めてきたIMAXとのパートナーシップは、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』によって、更に強固なものになったと確信しています」とコメント。日々進化する邦画が、IMAXシアターにふさわしいクオリティを獲得していることに触れ、「IMAXシアターでの感動を、また作品の新たな発見をお客様に提供できることを、大変喜ばしく思います」と語っている。
IMAXの最高経営責任者リチャード・ゲルフォンド氏は「日本市場は、現在ハリウッド作品が軒並み公開延期となるなかでも、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』にみられるような大ヒット邦画作品によって力強い回復を見せており、IMAXにとっても成功した市場に成長しています」と期待を寄せた。
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の歴史的大ヒットにより、活気を取り戻しつつある映画業界。映画館、そしてIMAXでしか体感できない映画体験を味わってほしい。
文/タナカシノブ