ピンク3世代の“プリキュア愛”が爆発!悠木碧、成瀬瑛美、引坂理絵が明かすシリーズへの想い
「主人公は、周りの人たちによって主人公になる」(悠木)
――各シリーズのリーダーとして、ご自身の中で大切にしていることはありましたか。
成瀬「すごく基本的なことなんですけど、元気よく挨拶をすること!現場の空気をよくすると、演技の質も上がるというか、作品全体をよくするためにはそのチーム間の空気、全体の空気をよくするのがすごく大切だなと思っていて。声優経験があまりないので、そういった面で引っ張れることはなにもなかったんですけど、空気をいい方向に持っていくというか、そういう所は私ができることかなと注意してやらせていただきました」
引坂「私は自分自身プレッシャーがすごくあって、どうできるだろうかと不安でいっぱいだったんです。だからどちらかというと座長というよりは、周りの方に支えていただいてそこにいさせていただいた。そこで私にできることって“とにかく前を向く”こと。常に前を向いて“どんなにうまくいかなくても前を向こう、それで皆さんと一緒に頑張っていこう”という気持ち一貫でやっていた記憶があります」
成瀬「はなちゃんみたいですね、それ!」
引坂「精神状態は、ほぼはなちゃんみたいな…はなちゃんとリンクしている感じがしていました」
悠木「私は割と自分が座長になった作品は、俯瞰で見てようと思っていて。みんながどんな反応をしているのかを大事にしていくというか…結局主人公って周りの人たちによって主人公になる。だから引いて見ていくことって非常に重要だなと思っていて、特にプリキュアは色んな子やキャラクターたちが中心になるお話(放送回)があるので、引いて見ておくことによってその回に必要な要素が付随できたらいいなと。でもそんなに私も器用なわけではないので(笑)。見てて気づけますようにと、アンテナを張ろうとは思っています」
成瀬「後輩からいま、学びました(笑)」
引坂「私も、耳をすごく大きくして聞いていました!」
「プリキュアには、大人も子どもも“共感できるポイント”が散りばめられている」(引坂)
――改めて、プリキュアシリーズの魅力はどんな所だと思いますか。
引坂「プリキュアって、子どもも大人も楽しんで見れる作品。なんでだろうって考えると、そこに“共感できるポイント”が散りばめられているからかなと。例えば子どもだったら、こういう風になりたい、こうありたいという姿が描かれている。さらに大人になると、人間的に複雑になっていくけれど、プリキュアの言葉は結構ストレートなので、ハッとさせられる。そこで自分を見つめ直せたり、そういった所が多くの人に楽しんでいただける魅力なのかなと思います」
悠木「プリキュアを見ていた時、『朝から希望で胸がいっぱいになる』と思っていたんです。そして自分自身がチームに入って思ったことが、どのプリキュアのチームも一生懸命、みんなに希望を与えたくて自分のなかの夢と希望をかき集めて形にしてきたということ。だから私たちも先輩たちから受け取った希望を、確実にみんなにまた届けられるようにしていきたいです」
成瀬「私は『プリキュアシリーズはネタ切れを知らないな』とすごく思っていて。テレビシリーズも毎年新しい試みを入れたり、映画作品も毎回違った仕掛けを絶対に持ってきてくれる。今回も初のタイムリープものですし、ミラクルライトも心のなかで振るだけですごく楽しいですよ!」
「優しさや想いだけでは誰も救えない、みんなで協力するから強くなるんです」(悠木)
――最後に、本作の見どころやこれからご覧になる方へメッセージをお願いします。
引坂「いままでの作品に触れてくれている方には、気になるポイントが間違いなく存在しています。一回じゃ気づかない可能性は高いんですが、それが楽しいです!あとこの3シリーズを見ていた方は、音楽にも時折ハッとする瞬間があると思うので、そこも含めて楽しんでいただけるかなと思います」
成瀬「リープものなので、『ここ最初の世界とちょっと変わってる…あっまた変わってる!』とか少しの変化を大人の方は見つけていけると思います。あと結構ビックリするシーンが多いので、私はいただいた映像を一晩で4回観て…」
悠木&引坂「本当ですか!?」
成瀬「本当です(笑)。そのくらい要素がてんこ盛りなので、色んな楽しみ方ができると思います。ファミリーもコアファンの方もみんな楽しめるので、ぜひ何回でも観てください!」
悠木「お子さんたちには、優しいだけでも救えなくて、でもきっと強い想いだけでも救えなくて、それがみんなで協力するから気づけて強くなるということが、きちんと伝わるようにお話ができています。この作品は昨日を大事にするお話だし、未来、明日を大事にするお話でもある。
大人になると『明日になって欲しくないな、小学生の頃はよかったな』っていう時もいっぱいあると思うんですけど、それも含めて“未来を迎えるってすてきなことなんだ”と再確認してもらえるはず。さらに男子も楽しめるくらいアクションがカッコいいので、老若男女問わずご覧いただけたらと思います!」
取材・文/富塚沙羅