最高画質版「ウルトラマン MovieNEX」の必携ポイントは?拡大を続けるウルトラマンワールドの“原点”
総勢69名の“証言”で紐解かれる「ウルトラマン」の衝撃
ブルーレイBOXの醍醐味といえばやはり豊富な映像特典だが、この「ウルトラマン MovieNEX」では、映像特典がかなり充実。各本編ディスクには、全エピソードの当時使用された台本が収録されており、それを読みながら本編映像を確認する台本リンク機能も。
また、封入されている「TSUBURAYA MovieNEX」のUltraコードを専用サイトにアクセスして登録すると、携帯端末やPCで本編映像を再生できるストリーミング機能はもちろん、「TSUBURAYA MovieNEXワールド」でしか見ることができないコンテンツが限定公開されているので、購入された方は忘れずにアクセスしてほしい。
そして極め付きはこの真っ赤なケースに入ったPremiumディスク。ケースを開くとウルトラマンがお出迎えしてくれる本ディスクには、当時の関係者が8ミリカメラで撮影していた「未公開メイキング」や、当時を思いださずにはいられない懐かしい「ウルトラマンチョコレート」のCM映像といった秘蔵映像が。
さらに約3時間にわたって繰り広げられる新作ドキュメンタリー「Premium Talk ウルトラ・レボリューション1966 巨大ヒーロー降臨 その創造と衝撃」では、初代「ウルトラマン」に携わったスタッフや俳優たち、そして影響を受けた文化人やクリエイターたち総勢69名の貴重な“証言”が、13のチャプターに分かれて収録されている。
その顔ぶれの一部を紹介すると、7つのエピソードでメガホンをとった飯島監督や、ハヤタ隊員役の黒部進、ナレーターを務めていた石坂浩二ら当時を知る人々から、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行、『孤狼の血』(18)の白石和彌といった、いまを時めく錚々たる映画監督たちまで。
内容の一例を挙げると、「平成ガメラ」シリーズで特技監督を務め、監督と特技監督を務めた『シン・ゴジラ』(16)で第40回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した樋口真嗣は実相寺監督の演出について、『この世界の片隅に』(16)の片渕須直は山田正弘の脚本の魅力について熱く語っている。
さらには2006年に亡くなった実相寺監督と脚本の佐々木の対談音声、2020年に亡くなった脚本の上原の未公開インタビューなど、コアファン垂涎のレアなコンテンツも。
彼らの口から語られる、企画から脚本、キャラクター造形の裏話や特撮の秘密など誕生秘話に触れれば、より深く「ウルトラマン」の世界にひたれること間違いなしだ。
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来年2021年は、「ウルトラマン」の放送開始から55年を迎えるメモリアルイヤー。今年11月3日には円谷英二の出身地である福島県須賀川市に特撮やミニチュアの貴重な資料を収集、保存、修復及び調査研究する「須賀川特撮アーカイブセンター」がオープン。
現在放送中の「ウルトラマンZ」には透明怪獣ネロンガや、四次元怪獣ブルトンなどの初代「ウルトラマン」に登場した怪獣が再登場したり、ジュランの種やケムール人など「ウルトラQ」の要素も登場し、若いファンの間でも話題を集めている。
そして2021年夏には庵野秀明が企画・脚本を務め、樋口がメガホンをとる『シン・ウルトラマン』も公開予定。
先日行われた須賀川特撮アーカイブセンターの開館式で庵野は、成田亨による初代ウルトラマンのオリジナルのデザインこそが、『シン・ウルトラマン』のデザインコンセプトであるとして明かしており、「ウルトラマン」シリーズはもちろん、初代「ウルトラマン」への注目はより高まっていくことだろう。
是非とも「ULTRAMAN ARCHIVES ウルトラマン MovieNEX」を入手し、来るメモリアルイヤーに備えてみてはいかがだろうか。
文/久保田和馬
"MovieNEX/ムービーネックス" is a registered trademark of Disney Enterprises, Inc.