【訃報】東映グループ・岡田裕介会長が逝去。陣頭指揮の吉永小百合最新作、完成見届けることなく
東映の岡田裕介代表取締役グループ会長が、11月18日午後10時58分、急性大動脈解離により都内の病院で逝去、満71歳だった。
1949年に京都府で生まれた岡田会長は、1970年に森谷司郎監督の『赤頭巾ちゃん気をつけて』で映画俳優デビュー。その後も岡本喜八監督の『ブルークリスマス』(80)や大林宣彦監督の『ねらわれた学園』(81)、深作欣二監督の『火宅の人』(86)などに俳優として出演。
岡本監督がATGで手掛けた『吶喊』(75)で主演兼製作を務めたことを契機にプロデュース業に転身すると、『宇宙からのメッセージ』(78)や『動乱』(80)などのヒット作を輩出。1988年に東映株式会社に入社し、2002年に代表取締役社長に就任。2014年からは代表取締役グループ会長を務めていた。
プロデューサーとしては『華の乱』(88)や『北の零年』(05)など、吉永小百合の主演作を数多く手掛けてきたことでも知られ、吉永が主演を務め成島出監督がメガホンをとる『いのちの停車場』(2021年公開予定)では陣頭指揮を執っていたが、同作の完成を待たずしての急逝となった。
東映の代表取締役グループ会長のほか、日本映画製作者連盟の会長や日本アカデミー賞組織委員会名誉会長、「映画館に行こう!」実行委員会顧問などを兼任し、日本映画界の発展に尽力された岡田会長。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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東映の手塚社長、吉永小百合からのコメント全文
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