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のん、『私をくいとめて』“A”役で極秘出演した中村倫也について「とってもいい声でした」

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のん、『私をくいとめて』“A”役で極秘出演した中村倫也について「とってもいい声でした」

第33回東京国際映画祭で、唯一の賞となった観客賞を受賞した『私をくいとめて』(12月18日より公開中)の公開記念舞台挨拶が12月19日にテアトル新宿で開催され、のん、林遣都、臼田あさ美、若林拓也、片桐はいり、橋本愛、大九明子監督が登壇した。最後のフォトセッションで、ヒロインの脳内相談役“A”(の声)を演じた中村倫也が声のみ出演を果たし、会場を盛り上げた。

本作は、第30回東京国際映画祭の観客賞受賞作『勝手にふるえてろ』(17)の綿矢りさ原作×大九明子脚本&監督のタッグ作。30歳を越え“おひとりさま”が板についた黒田みつ子(のん)は、脳内にいるもう1人の自分“A”と平和な生活を満喫していた。そんなみつ子がある日、年下の営業マン、多田くん(林)に恋をしてしまう。

黒川みつ子役ののん

舞台挨拶の最初は“A”のキャスト名が明かされてなかったため、のんは、“A”とのシーンについて「事前にあの声を収録していただき、流していただきながらの掛け合いの演技でした。Aの方と音声さんと3人芝居、3人がかりの演技かなと思ってました。だんだん息が合っていきましたし、すばらしい返事がたくさんあったんです。とってもいい声でした」とその声を称えた。

林は、大久監督から予想外の演出を何度も受けたそうで「どういうものになるんだろうというワクワクがありました」と笑顔を見せる。「特に印象に残っているのが、みつ子と旅行へ行くことが決まっての駐車場のシーンです。『好きなように走り回って』と言われて、暴走して楽しんで、どこに止められるかもわかんないけど、適当に止まったら乗り上げちゃいました」と苦笑した。


NHKの朝ドラ「あまちゃん」(13)以来、7年ぶりにのんと共演した橋本は、親友の皐月役を演じた。「原作を読んだら、妊娠の設定もないし、みつ子のわだかまりも、そこまで描かれてなくて。でも、妊娠してることで、2人の30歳を超えた女性特有の焦りや嫉妬とか、女同士独特の感情が出るってことで、原作と違う観点から考えていかないとなと思いました」。

全員でフォトセッション

のんは、自身が脳内相談役“A”にアドバイスを欲しい点について「私、すごく話下手なんですが、初めて会った方とも、一瞬で仲良くなれるにはどうしたらいいのかなということを相談したいです」と言うと、ようやく中村倫也が「あなたの悩みにすっきり回答します」と言ったあと「もう答えは出てるんじゃないですか」と声のみで舞台挨拶に参加。

中村が「脳内相談“A”役の中村倫也です。こんにちは。いままで口止めされてたんですが、今日こうやって解禁できてうれしいです」と言うと、大久監督も「やっとのびのびと、中村倫也という方のすばらしさをみんなに吹聴できるのでほっとしてます」と安堵した。

取材・文/山崎伸子

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