清水崇、成島出、白石和彌、前田哲ら豪華監督が登壇!2021年の東映ラインナップを発表
2021年に創立70周年を迎える東映が、12月22日、「2021年 東映ラインナップ発表会」を開催。代表取締役社長 手塚治氏をはじめ、清水崇監督、成島出監督、白石和彌監督、前田哲監督らが登壇し、作品の紹介を行った。
手塚社長は、「2020年の4月・5月は劇場も休館を余儀なくされましたが、劇場の換気能力の高さが証明され、営業を再開することができました。他社ではありますが、『鬼滅の刃』が大ヒットしたのも喜ばしいことでした。お客さまが映画館で映画を観る楽しさを発見してくれたと思います」と冒頭で挨拶。「東映は70周年の節目の年を迎えましたが、それにふさわしい作品をご披露したいと思います」と意気込みを語った。
“恐怖の村シリーズ”第2弾『樹海村』(2月5日公開)を撮影した清水監督は、「外出自粛中に脚本を練って大急ぎで仕上げました。今回はドラマに目を向けた作品になっていると思います。僕も『鬼滅の刃』で日本の映画界が活気付いていることがすごくうれしい。正月明けにホラーでいいのかとは思いますが(笑)、アニメに負けない日本映画も打ちだしていきたいと思います。樹海を舞台に選んだこと、緊急事態宣言が明けたところで心配が多かったことなどがあり、僕にとっても大きな挑戦となりました」と作品を紹介。
南杏子の小説を映画化した『いのちの停車場』(5月21日公開)の成島監督は、「吉永小百合さんと、医療ものでなにをしましょうかと話し合った経緯があり、ようやくこの原作を発見することができ、撮影をスタートさせました。重いテーマではあるんですけど、そのなかでまさかまさかのコロナがあって。このようなものを撮っていいのだろうかと悩みながら作りました。在宅医療の現場を、本当に命を削って患者さんを助けている人たち、大勢の医療関係者のご協力のもと、ご一緒して、我々も感動することがある現場でした。自分の命のしまい方、生きるということ、皆さんに伝わってくれたらいいなと思います」とコメント。
また、吉永はコメント映像で「これまで映画で様々な役を演じてきましたが、今回は念願がかなってドクターの役、新米の在宅医を演じることになりました。命のこと、生きるということを語っていただけたらとてもうれしいです」とアピールしていた。
原作シリーズでは描かれていない、完全オリジナルストーリーとして誕生した『孤狼の血II(仮)』の白石監督は、「前作は2018年に公開になったんですけど、その時から続編を作りたいですね、と話していました。実はゴールデンウイーク明けに撮る予定だった別の作品の撮影が延びたこともあって、働けなくて苦しい状態にあり、『孤狼の血II(仮)』も難しいのではないかという話になったんですけど。会う人会う人、『大丈夫ですから』とおっしゃってくれて、東映さんの『僕たちは映画を作るんだ』という腹のくくり方が頼もしかったです。デビュー作以来の武者震いというか、この映画を撮ったらどうなってもいいなと思えました。キャスト陣一人一人も“やりきった感”のある顔をしていましたね。今後は、エンターテインメントとして、おもしろい映画が必要とされるんじゃないかと思い、魂を削りながら作りました」と撮影時を回顧。