岡田将生、志尊淳、平手友梨奈が築いた兄妹のような絆とは?『さんかく窓の外側は夜』インタビュー
「まーくんは、内側に強い意志を持っている。てちは、すごく健気で優しい子」(志尊)
――志尊さんはいかがでしょうか。
志尊「まーくんは、ずっと主演を務めてきて、もっと楽観的なタイプなのかと思っていたら、内側に強い意志や熱量を持っているタイプでした。でも、それをむやみやたらには出さず、ここぞという時ににじみでる瞬間がとてもすてきだなと思いました。
てちは、すごく健気で優しい子です。常に人のことを気にかけていて、共演者たちに気遣いができる人。実は一番、家庭的というか生活感があります。女子高生だけど、ちょっとお母さんっぽい立ち位置にもいる不思議な人でした」
「見えないもので怖いのは、大きな音です」(平手)
――本作では、幽霊より恐ろしい人間の闇が描かれています。SNSでの誹謗中傷なども問題視されてきていますが、みなさんは恐ろしさを感じた経験がありますか?
岡田「特にコロナ禍では、そういうことがすごく目立った気がします。ネット上だからといって、辛辣な言葉を浴びせるのは違うんじゃないかということを、この映画で少しでも提示できたらいいなあと。ちなみに、僕自身がこの仕事をしていて、一番怖いと思うのは、クランクインの前日です」
――それはなぜですか?
岡田「やはりお芝居することそのものの怖さと、今回のように主役をやらせてもらう場合は、作品を背負わなければいけない怖さを感じます。僕はいまの仕事を10年以上やっていますが、新作に入る前日の夜は、まともに寝られたことがないです」
志尊「確かにプレッシャーはすごいよね」
岡田「そう。でも、その怖さに慣れちゃいけないという自分もいる」
志尊「僕が、見えないもので怖いと感じるのは、“イメージ”です。イメージってそれぞれがコントロールして作れてしまうものでしょ。例えば、テレビで観る僕と、実際に会った僕とは違うと思うんです。でも、イメージどおりじゃなければ悪者扱いされるような気がしていて。ただ、僕自身も、昔は気にしていましたが、いまはイメージと違うと思われてもいいやというスタンスになりました」
平手「私も人間が怖いと思うことはたくさんあります。でも、見えないもので怖いのは、大きな音です」
岡田「じゃあ、舞台挨拶とかで大きい音を出しちゃおうか」
平手「いやいや、やめてください(笑)」
志尊「アハハ」
取材・文/山崎伸子