『孤狼の血 LEVEL2』撮影現場に潜入!鈴木亮平、村上虹郎が熱演する新キャラクターに注目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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コラム 2021/3/19 18:00

『孤狼の血 LEVEL2』撮影現場に潜入!鈴木亮平、村上虹郎が熱演する新キャラクターに注目

「前作の撮影中から、続編を作りやすい作品だというのは感じていました。東映はもちろん様々な方から期待をいただいたことで、『どういう形になるかはわからないけれど、やりましょう』と具体的なお話になったのは、前作の公開初日でしたね」。
『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)の撮影真っ只なかの白石和彌監督は、企画開始の経緯について、このように記者らに明かしてくれた。

第42回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞をはじめ4つの最優秀賞、最多12部門の優秀賞に輝き、数々の映画賞を総なめにした映画『孤狼の血』(18)。その待望の続編『孤狼の血 LEVEL2』が前作の公開から3年を経て、いよいよ近日完成を迎えようとしている。

前作の3年後が映画完全オリジナルストーリーで描かれる本作。広島の架空都市、呉原市の裏社会を治めていた伝説の刑事である大上章吾(役所広司)亡き後、その遺志を受け継いだ若き刑事、日岡秀一(松坂桃李)は、権力を用い暴力組織を取り仕切っていたが、出所してきたばかりのたった一人の“悪魔”によって事態は急転していくことになる。
前作から続投する松坂、滝藤賢一、中村獅童、音尾琢真、矢島健一らお馴染みの面々はもちろん、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、中村梅雀、早乙女太一、斎藤 工、吉田鋼太郎といった豪華な新キャストらが、再び均整を失っていく呉原の街並みを、縦横無尽に駆け回る。
2020年10月中旬、MOVIE WALKER PRESS編集部は、広島県呉市で行われている撮影現場を訪ねた。35日間におよぶ撮影もいよいよ佳境を迎え、現場には熱気が満ちていた。

村上虹郎が体現する、愛すべき新キャラクター・チンタ

【現場取材】★offshot-02_501
[c]2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

到着した記者らがまず見学したのは、雑居ビルの屋上に組まれたビアガーデンのオープンセットでの、松坂演じる日岡と、村上虹郎が新たに演じる近田幸太(通称:チンタ)の邂逅のシーンだ。

例年以上に残暑が厳しく、盛夏の面影をまだ残す呉市の空気感のなかを、エキストラの親子連れや男女が行き交う撮影現場は、熱量の高い『孤狼の血』の世界そのもの。ブランクを全く感じさせず、前作のラストシーンと地続きに感じられる風景が眼前に広がっていた。

まず目に飛び込んできたのは、白石監督やスタッフと綿密な打ち合わせを繰り返す松坂の姿だ。本作での日岡は以前のような大人しい優等生的な顔つきではなく、大上の遺志を受け継いだことを感じさせる眼光の鋭さを放っていた。演じる松坂自身の役作りも万全で、髪をバッサリと切り、減量を経たソリッドな身体つきをしていた。

その松坂と同じテーブルに腰掛ける村上が演じているのが、日岡を慕い、スパイとして五十子会上林組に潜入する彼の舎弟、チンタだ。
このシーンではお互いを気に掛けあい、またけん制しあう2人の、腹のうちに秘めた特別な関係性が、夕景のなかで叙情的に描かれている。

【現場取材】(再レタッチ後)★offshot-02_438
[c]2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

段取りの最中、白石監督は2人のテーブルの周囲を何度も歩き回り、カメラマンと松坂、村上に細やかな指示を出していく。てきぱきと段取りが終わり、リハーサルが始まるころには、記者らはもちろんスタッフもみな、ビルのボイラー室となっているコンクリートの小部屋に隠れることになった。
そうして夕暮れのタイミング、映画業界で言うところの“マジックアワー”に合わせて始まった撮影をモニターで見学していると、カメラが2人の周囲をぐるぐると回り、360度縦横無尽なカメラワークが展開されていった。記者は、この演出の狙いについて白石監督に尋ねた。
「激しいアクションが多い作品ではありますが、このシーンでは2人の心情に迫っていく必要があるので、彼らの芝居を切らずに大切にしたいという想いがあり、このような演出を試みました。マジックアワーで撮影するというのもそのためですが、日没までに撮影可能なのは30分程度しかないので、いい緊張感で、いい絵を撮るために気合が入るんです。ですから、映画にとってものすごく豊かな時間なんです」。

【現場取材】1013劇用_004
[c]2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

この翌日も激しいアクションシーンを演じ、数日後にクランクアップした村上は、本作の撮影について「格別でした」と感慨を述べている。「こんなに愉しい現場は存在してもいいのかと。チンタ、いい役です。というか皆さん、最高です。大いに、幸せな時間でした」。
その言葉通り、撮影現場での村上はスタッフ、キャストは言うまでもなく、我々記者らとも分け隔てなくコミュニケーションをとり、撮影現場全体を楽しもう、楽しませようという想いが溢れているのが伝わってきた。

【現場取材】offshot-02_490
[c]2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

大掛かりなアクションシーンのオーケーが出て現場に拍手が起こった際には、照れ笑いをしながら声援に応えるなど誰に対しても気さくな村上は、本作の愛すべきキャラクターであるチンタそのものだった。
悩み、傷つきながらも生きるため必死にもがくチンタを熱演した村上の姿を、スクリーンで観るのがますます楽しみになった。

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