佐藤健、剣心と過ごした10年に感謝!「るろうに剣心」はこれからの「ライバル」
「るろうに剣心」シリーズ完結編となる『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(それぞれ4月23日、6月4日公開)の完成を記念したオンラインイベント「るろうに剣心 GLOBAL FAN SESSION(グローバル・ファン・セッション)」が3月24日に都内で行われ、佐藤健、武井咲、新田真剣佑、青木崇高、土屋太鳳、有村架純、高橋一生、江口洋介、大友啓史監督が登壇。約10年にわたって剣心役を演じてきた佐藤が、本シリーズ、そして剣心について「これからのライバル」と熱い想いを口にした。
『るろうに剣心 最終章 The Final』では、原作での最後のエピソード「人誅篇」をベースに、縁との究極のクライマックスが描かれ、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』では、原作の剣心が過去を語る「追憶篇」をベースに“十字傷の謎”に迫る。佐藤は「お待たせしました」と挨拶。「期待に応えるに値する映画が完成した手応えを感じています」と胸を張り、「本当にこれで終わると思うと、寂しさも感じます。こういった喜び、寂しさも含めて、すべてファンの皆様と共有できたら」と率直な想いを吐露していた。
『The Final』で剣心の最強の敵、縁役を演じた新田は「1作目が公開された時、僕は14歳。いざ撮影現場に入って、剣心と顔を合わせた時に『うわ!本物の剣心だ!』と思って」とファン心理を明かし、「そう思いつつ、すぐに切り替えました」とにっこり。「これほど自分の能力を活かすことのできる現場に携われたのは、役者としてうれしいこと」と持ち前のアクション力も存分に発揮したといい、佐藤は「現場での向き合い方がすばらしい。ストイックだけれど、ちょっと度が違う。“ド”ストイック」と新田の仕事への姿勢に惚れ惚れ。「体の作り方もそう。撮影が始まる10秒前まで筋トレしていて、腕が太かった。非常に心強かったです」と申し分のない敵役だったという。
かつて剣心の妻だった巴役の有村は、「健さんが『剣心の役作りは巴から始まっている』と言ってくださった。その言葉がとても心に残っています」とプレッシャーがありながらも、佐藤や監督、スタッフの熱い想いを原動力に演じたそう。佐藤は「僕も初めてお会いするはずの、有村さんの巴。それなのにすごく懐かしさを感じた」と明かし、巴と過ごした時間は「僕の人生にとっても特別な時間だった」と話していた。
また10年を共に過ごした剣心について、佐藤は「22歳の時にこの役、この作品と出会えなかったら、いまの僕はいません」と剣心との出会いについてコメント。「それ以降、剣心を背負ってほかの仕事もしてきたんだと思う。間違いなく代表作だし、それが今回で最後ということで、ひとつ肩の荷が下りたような気持ちもありますし、やっぱり寂しい気持ちもあります」と複雑な胸の内を語り、「この先の仕事の仕方は、いままでと全然違ったものじゃないといけないんだろうなとも思っている。この役、この作品以上のものをこれから作っていかないといけない。一種のライバルとも捉えている」と剣心が今後のエンジンになっていく様子。「当時22歳の僕を抜てきしてくれて、チャンスを与えてくれた作品。それ以降、いただけるオファーも変わった。大切なターニングポイントです」と剣心と本シリーズへの感謝を語っていた。
取材・文/成田 おり枝