『クリード』最新作にロッキーは登場せず!シルベスター・スタローンは『ロッキー』前日譚に着手
第49回アカデミー賞作品賞をはじめ3部門を制した『ロッキー』(76)から始まる「ロッキー」シリーズを継承する作品として、これまで2作が製作されてきた「クリード」シリーズ。その第3弾となる『Creed III』に、シルベスター・スタローン演じるロッキー・バルボアが登場しないことが確定的となった。「Hollywood Reporter」などが報じている。
ロッキーのライバルであり親友でもあったアポロ・クリードの息子アドニスが、ロッキーに師事して世界チャンピオンを目指す姿を描いた第1作『クリード チャンプを継ぐ男』(15)は興行的にも批評的にも大成功となり、スタローンは『ロッキー』以来40年ぶりにアカデミー賞にノミネート。つづく『クリード 炎の宿敵』(19)では、アポロを死に追いやった宿敵イワン・ドラゴの息子ヴィクターとの対決に挑むアドニスの姿が描かれ、こちらも大ヒットを記録した。
そして先月、『Creed III』の全米公開日が2022年11月23日(水)になることと、アドニス役を演じるマイケル・B・ジョーダンがかつてのスタローンのように主演兼監督を務めることが正式に発表。その際にスタローンの参加が未定と報じられたことから、ファンの間ではさまざまな憶測が飛び交うこととなり、スタローンも自身のInstagram上で「出演しない」ことをコメント。今回の報道によれば、スタローンの代理人も正式にそれを認めたとのこと。
しかしスタローンは、ロッキー役から完全に引退するわけではなさそうだ。昨年夏に取り組んでいることを発表した『ロッキー4/炎の友情』(85)のディレクターズ・カット版の作業が終了したことを明らかにしたスタローンは、新たに「ロッキー」の前日譚の脚本に着手したことを発表。ストリーミング配信用として全10エピソードで若き日のロッキー・バルボアの物語を描くことに強い意欲をのぞかせている。
今後はアドニス・クリードの物語とロッキー・バルボアの物語がそれぞれ別の形で展開していくことになるようだ。若き日のロッキーが描かれるとなると、誰がそれを演じるのかも注目が集まるところ。ふたたび両者の物語が重なり合うことに期待しながら、続報を待ちたい。
文/久保田 和馬