助演女優賞受賞のユン・ヨジョン、圧巻のスピーチに拍手喝采!受賞スピーチ全文&受賞後インタビュー

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助演女優賞受賞のユン・ヨジョン、圧巻のスピーチに拍手喝采!受賞スピーチ全文&受賞後インタビュー

ユン・ヨジョン 助演女優賞受賞後インタビュー

アジア系俳優として、助演女優賞受賞は63年ぶりの快挙
アジア系俳優として、助演女優賞受賞は63年ぶりの快挙画像はThe Academy(@theacademy)公式Instagramのスクリーンショット

――歴史的な受賞、おめでとうございます。キャリアのなかで直面した最大のチャレンジはなんだったのでしょうか、そしてそこからなにを得ましたか?

「まあ、キャリアが長いので、すぐに起きたことではないんですよ。 私は一歩一歩自分のキャリアを進めてきました。いままで、このような(受賞)はありませんでした。私は(賞だけを)信じているわけではありません。でも、たまにいただけるととても嬉しいし、とても幸せな気分になります。しかし、私自身は、特に私たちがいる映画の世界では、競争を信じていません。なぜなら、我々は異なる映画に出演していて、異なる役を比較することになるからです。だから、今夜の私はほかの候補者よりも少しだけ運が良かっただけなのです。もしかしたら、韓国の俳優に対するアメリカ流のおもてなしだったのかもしれませんね」

「俳優の世界に競争はない」と語ったヨジョン
「俳優の世界に競争はない」と語ったヨジョンPhoto by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24

――ブラッド・ピットは『ミナリ』のプロデューサーですが、彼に初めて会ったそうですね。もしもまた彼と一緒に映画を作るとしたら、どんなジャンルを選びますか?

「いや、私の英語力と年齢では絶対に無理でしょう。無理だわ。だから、本当に…ありえないんじゃないかしら」

――映画における多様性について多くの議論がなされていますが、アジア人の多様性についてはあまり語られていません。昨年の『パラサイト 半地下の家族』や『ミナリ』など、単なるカンフー映画ではなく、アジアの多様性、つまりリアルなストーリーを伝える新しい種類の映画についてどう思われますか?

「そうですね、そういうタイミングなんだと思います。いろいろな話を聞いて、お互いに理解し合えるのはとてもいいことだと思います。そして、私たちはお互いを受け入れるべきです。なぜなら、『この人たちは黒、白、黄色、茶色…』、そんな風に分類されているからです。そんな風に分けてしまうのは、いい方法ではありませんよね。虹だって7色あるんだから。色は重要ではありません。性別も関係ありません。男とか女とか、黒とか白とか黄色とか茶色とか、性別とか、ゲイとかストレートとか、私はそういった分類を好みません。私たちはただ、平等な人間です。同じ温かい心を持っています。私の答えは正しいでしょうか? それもよくわからないです。だから、一緒に物語を共有できる機会を持つのです」

――あなたは今夜、本当に2つの大きな栄誉を手にしたということです。 アカデミー賞だけでなく、この賞を手にした2人目のアジア人女性であるだけでなく、ブラッド・ピットと一緒にステージに上がった体験について話してください。

「まず彼がステージに立っているのを見ていて、それから私の名前を呼んでいるのが聞こえたのですが、彼が何度も練習したことがわかりました。 彼は私の名前を間違えなかった。 その時、私は何を話せばいいのか分からなくなってしまいました」

【写真を見る】ウィットに富んだスピーチにブラッド・ピットもたじたじ?助演女優賞受賞のユン・ヨジョン
【写真を見る】ウィットに富んだスピーチにブラッド・ピットもたじたじ?助演女優賞受賞のユン・ヨジョンMatt Petit / A.M.P.A.S.

――この作品はあなたにとって初めてのアメリカ映画かつ、初のオスカー受賞となりました。 そして、いまお話されたように、それはブラッド・ピットから贈られましたね。ステージを降りるときにお2人が会話をしているのを見ましたが、お2人はどんな会話をされたのでしょうか、そして彼はどんな匂いがしましたか?

「彼の匂いを嗅いではいませんよ。 私は犬ではありませんから。彼が最初に出演した映画を観ていました。彼はまだ若くて…タイトルは忘れてしまったけれど。だから彼のことを昔から見ていたんです。彼は私にとって映画スターでした。だから、私の名前を読み上げたとき、彼が私に話しかけているとは思えなかったんです。そして私は…もしかしたら数分、数秒ほど意識を失っていたのかもしれませんが、何を言えばいいのかしら? 私はどこにいるんだろう、とか。そして、友人たちに、『私はちゃんと話せていた? 私が言おうとしていることは伝わったかしら?』と聞き続けていました。私はまだよくわかっていないんです。だから、もうあまり質問しないでくださいね(笑)」

文/平井 伊都子

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