【今週の☆☆☆】最初から最後まで目に焼き付けたい『ブラック・ウィドウ』、クセあるキャラに魅せられる『東京リベンジャーズ』など週末観るならこの3本!

コラム

【今週の☆☆☆】最初から最後まで目に焼き付けたい『ブラック・ウィドウ』、クセあるキャラに魅せられる『東京リベンジャーズ』など週末観るならこの3本!

MOVIE WALKER PRESSスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今週は、美しき女スパイの過去が明かされるMCUシリーズ待望の最新作、人気若手俳優が共演する超人気コミックの実写映画化、中国で歴史的大ヒットを記録したコメディなど、興奮が止まらない3本!

最大の見どころは、強烈な個性を持つブラック・ウィドウの家族のドラマ…『ブラック・ウィドウ』(公開中)

ブラック・ウィドウの“妹”を演じるフローレンス・ピューの好演にも注目だ(『ブラック・ウィドウ』)
ブラック・ウィドウの“妹”を演じるフローレンス・ピューの好演にも注目だ(『ブラック・ウィドウ』)[c]Marvel Studios 2021

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)としては2年ぶりの劇場公開とあって、ファンが待ち望んでいた作品。アベンジャーズの中でも、そのクールビューティーな魅力が全開のブラック・ウィドウにとっては初の単独主演作であり、スカーレット・ヨハンソンがこの役を演じるのが見納めとあって、最初から最後まで目にやきつけたくなってしまう。描かれるのは、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の後の期間。仲間の前から姿を消したブラック・ウィドウが懐かしの家族と再会を果たし、その少女時代も語られていく。
メインは、ナターシャ・ロマノフ(本名)をブラック・ウィドウに仕立てた組織との戦いなのだが、最大の見どころはロマノフ一家のドラマ。キャプテン・アメリカとも一戦を交えた父のアレクセイは超能天気キャラ。妹エレーナは姉とは性格が対照的で、母メリーナの言動はどこか謎めいていたりする。強烈な個性の家族関係には微笑ましいユーモアもちりばめられたりして、共感度は高いはず。そして、スーパーパワーではなく、トレーニングで培った能力で闘う彼らの姿に、正統派アクション映画の興奮が帯びる。ブラック・ウィドウのその後の運命を知っている人には胸が詰まるシーンもあるが、他のMCU作品とのつながりはわりと少なめなので、一本の映画としてシンプルに楽しめるのではないだろうか。(映画ライター・斉藤博昭)

クセのあるキャラクターたちがとにかくかっこいい!…『東京リベンジャーズ』(公開中)

【写真を見る】負け犬フリーターが10年前にタイムリープ!『東京リベンジャーズ』
【写真を見る】負け犬フリーターが10年前にタイムリープ!『東京リベンジャーズ』[c]和久井健/講談社 [c]2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会

ヤンキー×タイムリープを軸に、主人公の成長と仲間たちとの熱い絆を描いた共感度大の青春ドラマ。和久井健の超人気コミック「東京卍リベンジャーズ」を、ヒットメイカーの英勉監督が実写映画化した。ユニークなSF設定、手に汗握るスリリングな展開の連続など、ワクワクさせられる魅力要素が満載の本作において、とりわけ観る者を惹きつけるのは、クセのあるキャラクターたちのかっこよさ!ヘタレのまま生きてきた自分と決別し、過去を変えることで仲間を救おうと奮闘する主人公・タケミチに北村匠海。当人は飄々としているのに、仲間から深く慕われている金髪美形のカリスマヤンキー、マイキーに吉沢亮。男気にあふれ、マイキーが最も信頼する相棒のドラケンに山田裕貴…キャスト陣も原作ファンというだけあって、ビジュアルから佇まい、内に秘めたスピリットまで、キャラの魅力をコミックのイメージはそのまま、さらに生っぽく、リアリティのある人物として体現しているのが嬉しい。爽快感のある1本の作品として仕上がっているけれど、これはやっぱり続編にも期待!(映画ライター・石塚圭子)


中華版ホームズとワトソンが東京で大活躍する推理コメディ!…『唐人街探偵 東京MISSION』(公開中)

中国の探偵コンビに協力する日本人探偵役に妻夫木聡(『唐人街探偵 東京MISSION』)
[c]WANDA MEDIA CO.,LTD. AS ONE PICTURES(BEIJING)CO.,LTD.CHINA FILM CO.,LTD “DETECTIVE CHINATOWN3”

中国人の探偵コンビが、ヤクザの依頼で来日し密室殺人に挑戦する。沈着冷静な天才肌とお調子者の三枚目、つまり中華版ホームズとワトソンが大活躍する本作は、中国で大ヒットした推理コメディ。探偵コンビの歯切れよい掛け合いや二転三転していくアップテンポな物語、トニー・ジャーも参戦したアクションも相まって、文句なしのエンタメ作になっている。映画の舞台は東京で、妻夫木聡、長澤まさみ、三浦友和、浅野忠信、染谷将太らメインどころから、六平直政、奥田瑛二、鈴木保奈美ほかまわりを固めるメンバーまでおなじみの俳優たちが勢揃い。新宿、渋谷、秋葉原、中華街ほかロケ地のチョイスや使い方も凝っており、もはや主役に中国人を起用した日本映画のレベルだ。ただし大きく違うのが破格の予算。作り込まれたセットや凝った画作りなど、よい意味で大作感がにじみ出ていて、残念ながらいまの日本映画では太刀打ちは無理。死体を使ったギャグもすさまじい面白さだが、これも日本じゃ難しいかな。腹を抱えて爆笑しつつ、心の中で思わずがんばれニッポン! と叫んでしまった。ところで本作は中国の人気シリーズの一本。ぜひ他のシリーズ作も日本で公開してほしい!(ライター・神武団四郎)

週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!なお、緊急事態宣言下にある都道府県の劇場の一部では引き続き臨時休業を案内している。各劇場の状況を確認のうえ、足を運んでほしい。

構成/サンクレイオ翼

関連作品

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    和久井健原作のタイムリープ・サスペンス漫画「東京卍リベンジャーズ」を実写映画化
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  • 唐人街探偵 東京MISSION

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    665
    東京を舞台に日本、中国、タイの探偵達が難事件に挑むアクションエンターテインメント
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  • ブラック・ウィドウ

    4.2
    1903
    「アベンジャーズ」シリーズの人気キャラクター、ブラック・ウィドウが主人公の物語
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