ラウールと吉川愛、互いに人見知り?『ハニーレモンソーダ』での共演秘話
「好きな“推し”の話になると、とことんしゃべっちゃうオタク気質です」(吉川)
――劇中で、界が羽花のことをしょっちゅう気にかける「石森係」だと宣言するシーンが胸キュンでした。お2人は仲の良いグループでいる時、「○○係」何担当ですか?
ラウール「なんでしょう?休憩中のおしゃべり係とか?僕はどんな話題を振られても、なんとなく乗っかって話せるので。例えばみんなでゲームの話をしていたら、やったことがなくても、『ああ、あれね』みたいな感じの“やったことないトーク”で参加できます(笑)」
――それはすばらしい才能かと。実際、現場でもそんな様子でしたか?
吉川「どうなんでしょう(笑)。確かに男性陣といる時は、ぐいぐい来られても乗っかって話しているなとは思いました」
――吉川さんは何係でしたか?
吉川「私はなんだろう?アニメ好きで、好きな“推し”の話になるととことんしゃべっちゃうというオタク気質だから、オタク担当でしょうか?」
――最近の推しについても教えてください。
吉川「ずっと推しなのは、『妖狐×僕SS』(いぬぼくシークレットサービス)の髏々宮カルタちゃんです。ぱくぱくといっぱい食べるシーンがあるんですが、そのシーンがすごくかわいくて癒されます…」
ラウール「ああ、カルタちゃんですよね。いっぱい食べるところとか、僕もけっこう好きですね。じゃあ、僕もカルタちゃん推しで」
――なるほど!そういう感じで会話に入れるんですね(笑)。
「あのころの恥ずかしかった経験がなければ、いまの自分はないと思います」(ラウール)
――お2人が苦戦したシーンについて教えてください。
ラウール「僕は球技が苦手ですが、界がバスケットボールでかっこよくゴールをキメなきゃいけないシーンがあって。やってみたら、球は入るけどかっこよくないとか、逆にフォームはいいけど入らないとかで、どっちも両立させるのが難しかったです。共演の坂東(龍汰)くんにバスケを教えてもらい、何回も撮りましたね。さらに、そのあとで一番気まずいのが、女の子たちから『キャ~~!』と言われる流れです。ボールがゴールに入ってないのにみんなが毎回『キャ~~!』と言わなきゃいけなくて、『ごめんなさい』と思いながら、本当に心が痛かったです(笑)」
吉川「私は自転車を漕ぐシーンが多かったのですが、坂があまりにもきつくて、太ももがパンパンになってしまいました。監督に『もしも途中で止まったらどうなるんですか?』と興味本位で聞いたら『撮り直しだよ』と言われまして。『これは失敗できないぞ!』と、すごい顔になりながら漕ぎましたが、そのシーンはしっかり使われていました(笑)」
――界が「過去のお前がいるから、いまのお前がいる」という台詞がとても心に刺さりましたが、お2人はこの台詞をどのように受け止めましたか?
ラウール「僕も全編のなかでその台詞が一番好きだし、僕自身も同じようなことを考えたことがあります。ジャニーズに入った当初は、ピンク色のノースリーブのシャツを着るとか、いま思うと恥ずかしく感じるようなこともやっていて。特に思春期のころは、恥ずかしいからやりたくないけど、やらないとクビになっちゃうんだろうなと思いながらやっていました(笑)。でも、そこをふてくされずにやってきたからこそ、今回のようなお仕事につながったので、本当に続けてきて良かったと思います。あのころの経験がなければ、いまの自分はないと思うので、そういう瞬間もいまでは大事な思い出になっています」
吉川「私は一度芸能界を離れていたことがありまして。その間にしたいことをできたのが、一番大きかったなと思います。自分で決めて、友達と旅行に行けたこともうれしかったし、ずっとやってみたかったバイトもできました。いま思えばとても良い期間だったなと思います。そしてまたこの世界に戻ってこられて、しかもこんなにすてきな作品にも出会えたことも含めて、良かったです」
恋や友情など、キラキラした青春の輝きを存分に体現してくれた2人。ラウールいわく「エンドロールでも“追いキラキラ”があり、最後の最後までキラキラした気持ちになれます」とのこと。本編が終わったあとも席を立たずにしっかりと見届けて。
取材・文/山崎伸子