本人出演の押井守やAwesome City Clubもピックアップ!『花束みたいな恋をした』ポップカルチャー辞典

コラム

本人出演の押井守やAwesome City Clubもピックアップ!『花束みたいな恋をした』ポップカルチャー辞典

麦と絹みたいにハマった人も多いかも?話題のマンガ作品

【「ゴールデンカムイ」】
野田サトルによる、明治末期の北海道・樺太を舞台にした金塊を巡るサバイバルバトル・コミック。2014年8月から週刊ヤングジャンプで連載が開始され、現在、シリーズ累計発行部数は1600万部を突破している。2015年冬、ファミレスで帰り際に絹が「『ゴールデンカムイ』って、読みました?」と聞くと、麦が「読みました。ヤバかったです」と答え、そこから再びコートを脱いで、トークに花を咲かせることに。2人が本作に登場するアイヌ料理“チタタプ”を調理する時の仕草を真似して盛り上がる様子が確認できる。

【「宝石の国」】
月刊アフタヌーンに2012年12月から連載中の市川春子によるコミック。遠い未来の世界、人間の形をした28の宝石の生命体と、彼らを装飾品にしようと襲いかかる月人との戦いを描くドラマ。同棲を始めた麦と絹が、新しい部屋のベッドに寝転がり、3巻に収録された第19話「新しい手」を一緒に読んで、ボロボロ泣いている微笑ましいシーンがある。

【写真を見る】「宝石の国」を一緒に読み、涙する麦と絹
【写真を見る】「宝石の国」を一緒に読み、涙する麦と絹[c]2021「花束みたいな恋をした」製作委員会

カラオケで一緒に歌うシーンも登場!人気バンドと音楽


【Awesome City Club】
麦と絹の5年間という時間の経過を表すバンドとして、劇中に何度も登場。atagi、PORIN、モリシーからなる男女混成ツインヴォーカルグループ。2013年結成。2015年にファーストアルバム「Awesome City Tracks」をリリースし、iTunesロックチャートで1位を獲得する。

劇中の2015年、麦と絹は行きつけのファミレスでバイトのお姉さんに扮するPORINから、ファーストアルバム「Awesome City Tracks」のチラシをもらうが、PORIN自身もかつて実際にサイゼリヤでアルバイトをしていたとのこと。また、脚本の坂元もAwesome City Clubを聴いていて、PORINをネットでよく見ていたそう。2019年に坂元がAwesome City Clubのライブを観に行ったことが、本作にバンドが参加するきっかけとなったようだ。

2018年、絹が働くイベント会社からのオファーを受け、Awesome City Clubがライブのリハーサルで「アウトサイダー」を演奏するシーンでは、バンドとしてもメンバー全員で出演。リリース当時の雰囲気で撮りたいという制作側のオーダーに合わせ、衣装もほぼ当時のステージで実際に着たものを使用したという。

そのほかにも、終盤で清原果耶と細田佳央太が演じる若いカップルを見て、麦と絹が泣くシーンにインスパイアされたという「勿忘(わすれな)」や「Lesson」「Don’t Think, Feel」「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」「ダイシングファイター」など、数々の曲が劇中で使用されている。

【きのこ帝国】
佐藤千亜妃、あーちゃん、西村“コン”、谷口滋昭の4名からなるロックバンド。2007年に結成され、2015年にメジャーデビュー。劇中の2015年冬、麦と絹が初めて出会った夜、2人はカラオケできのこ帝国の「クロノスタシス」をノリノリで熱唱する。カラオケ屋を出た後も、「コンビニエンスストアで350mlの缶ビール買って きみと夜の散歩」という歌詞そのままに、缶ビールを飲みながら、夜の甲州街道を歩く姿がエモい。2019年、ベースの谷口が家業を継ぐために脱退し、きのこ帝国も活動休止に入った。

【フレンズ】
おかもとえみ、三浦太郎、長島涼平、関口塁、ひろせひろせ(※2021年4月に脱退)からなるバンド。2015年の結成で、渋谷区神泉発の“神泉系バンド”を自称。2019年冬、麦と絹が別れを決意した夜、2人はカラオケ屋でフレンズの「NIGHT TOWN」を一緒に熱唱する。「どのみち未来変えたくって 握れない手と手もどかしくて あきらめず距離を縮めようと がんばってみても届かないよ Who are you? 君は誰で What do you mean? 誰か教えて」という歌詞が2人に重なるのがせつない。

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