「“テニプリ”は人生そのもの」。原作者・許斐剛と声優・皆川純子が「テニスの王子様」への思いを語る

インタビュー

「“テニプリ”は人生そのもの」。原作者・許斐剛と声優・皆川純子が「テニスの王子様」への思いを語る

「テニスの王子様」と言えば、「週刊少年ジャンプ」で1999年の連載開始から人気を博し、アニメ化やゲーム化、数多くのキャラクターソングのリリース、さらにミュージカル舞台化など、多くのメディアミックスが展開された作品だ。2008年の連載終了からほどなく、2009年には続編となる「新テニスの王子様」も「ジャンプSQ.」でスタートし、驚かされた読者も多いだろう。

2001年のアニメ化から10月で20年の節目を迎える2021年、完全オリジナルストーリーの新作となる劇場版『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』(以降:『リョーマ!』)が9月3日より公開となった。本作は全編3DCGによるアニメーションで製作されており、これだけでも驚きだが、ストーリーは全国大会後、武者修行のため渡米した越前リョーマ(声:皆川純子)が父、越前南次郎(声:松山鷹志)の現役時代のアメリカへタイムスリップしてしまうという展開!まさに驚きの連続なのだ。

完全オリジナルストーリーで贈る『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』(公開中)
完全オリジナルストーリーで贈る『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』(公開中)[c]許斐 剛/集英社 [c]新生劇場版テニスの王子様製作委員会


今回は原作、製作総指揮として本作を手掛けた許斐剛と、アニメで主人公、越前リョーマを演じる皆川純子の対談が実現。本作の見どころやこだわりポイント、さらにお互いへの質問タイムも交えて盛り上がった現場の模様をお届けしたい。

「シリーズ初の3DCG作品。許斐先生が作るなら心配ない、と楽しみにしていました」(皆川)

――『リョーマ!』の製作が決まったのはいつでしたか? その頃から3DCGで作ることは決定していたのでしょうか。

許斐「乾のデータによると今日(取材日)が8月21日なので、5年6か月18日前です(笑)。2016年の1月に開催した私のライブで、キャラクターたちをVRにして舞台上で一緒に歌唱するという挑戦をしたのですが、それを見てくださった関係者の方から『このキャラクターたちを使って映画にしませんか』と声をかけていただいて。いままでのアニメと違って3DCGでの映画制作をさせていただけるとあれば、これまで『テニスの王子様』を見ていない人にも作品を届けたいという想いがずっと心のなかにありましたので、単なる続編ではなく原点に立ち返り、主人公であるリョーマのかっこよさを全面に押しだした作品にしたいと思いました」

初の3DCGアニメーションで描かれる越前リョーマ
初の3DCGアニメーションで描かれる越前リョーマ[c]許斐 剛/集英社 [c]新生劇場版テニスの王子様製作委員会

皆川「『3DCGです』と聞いた時は、正直不安もありました。私自身、長く2Dアニメでリョーマを演じてきているし、慣れていないものにはどうしても不安を感じてしまうものだし。でも、許斐先生が製作総指揮でしょう?先生が作ったお話で3DCGになるというなら、私が心配するまでもなく、誰が作るよりも『テニスの王子様』だし、新しいものが見られる!楽しみにしていよう、と不安な気持ちがなくなりました」

――今回の作品では父であり元プロテニスプレイヤーである南次郎へのリスペクトが感じられました。

許斐「リョーマにとって、現役時代の南次郎は一番の憧れ。その2人を出会わせるには、タイムスリップしかない。それならこの映画でやりたいと思いました」

武者修行のためアメリカへ渡ったリョーマだったが、突然南次郎の現役時代にタイムスリップしてしまう
武者修行のためアメリカへ渡ったリョーマだったが、突然南次郎の現役時代にタイムスリップしてしまう[c]許斐 剛/集英社 [c]新生劇場版テニスの王子様製作委員会

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