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林遣都と小松菜奈が、ファンに心温まるアドバイス!『恋する寄生虫』試写会でのお悩み相談を完全版でお届け

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林遣都と小松菜奈が、ファンに心温まるアドバイス!『恋する寄生虫』試写会でのお悩み相談を完全版でお届け

「勇気を持って伝えた自分をちゃんと称えてあげて」(林)

極度の潔癖症のため、人と関わることができない青年、高坂賢吾(林遣都)
極度の潔癖症のため、人と関わることができない青年、高坂賢吾(林遣都)[c]2021「恋する寄生虫」製作委員会

3問目も10代の女性からで「私には昔からずっと好きな人がいます。相手は幼稚園のころから仲の良い幼なじみの同性の女の子です。もし気持ちを伝えてしまったら友達にすら戻れないかもしれないと不安になり未だに気持ちを伝えられずにいます。このまま気持ちを隠し通すべきでしょうか?それとも思い切って気持ちを伝えるべきでしょうか?難しい質問ですみません」というものだった。

林は「そうですね」と質問者の気持ちをおもんばかり、「自分の本当の気持ちを話して、2人の関係が崩れるんじゃないかということは、恋愛に限らずあることだと思います。自分でじっくりとタイミングを見極めて、どうしても関係が崩れるのが悲しいことであるのなら、まだ踏みださなくていいと思います」したうえで、「ただ、勇気を持って伝えることによって、もしかしたら傷ついてしまうかもしれないけど、それでも踏みだした自分をちゃんと称えてあげるというか、いい経験だったと言い聞かせることかなと。勇気を出したことで、なにかが前に進めることはあると思うので。はっきりとは答えられないですが」と優しい目線で語った。


視線恐怖症で不登校になっている高校生、佐薙ひじり(小松菜奈)
視線恐怖症で不登校になっている高校生、佐薙ひじり(小松菜奈)[c]2021「恋する寄生虫」製作委員会

小松も「自分がもやもやしているのなら、ちょっとずつでも伝えたほうが自分も納得がいくと思うし、その先になにかの答えが出せるんじゃないかなと思います。遣都さんが言ったみたいに、傷つくこともあるだろうけど、また、なにか成長できる第一歩なので、自分のペースで進んでいってください」と背中を押した。

柿本監督は「この映画もそうですが、恋愛ってたぶん人が得ることのできる一番のカンフル剤というか、エネルギーなんじゃないかなと思うことがあって。それこそ恋するだけで、昨日と今日が全然違ったり、空の色も違って見えたりとかするので、その状況をまずは楽しんでもらいたい。その気持ちがあるからなにかができたり、失敗もするかもしれないけど、一人前になるためのチャンスをつかむ切符を手に入れられると思うので、どんどん恋はしてもらいたいなと思います」と激励した。

「役でない時に2人で写真を撮られる時は、照れくさいから『なにを話そうか。ハハハ』という笑顔を切り取ってもらいます」(小松)

笑顔で手を振る2人
笑顔で手を振る2人

最後の質問は30代の女性からの悩みで「私は写真を撮られることが苦手で、どのような顔をすれば良いのかいつも困ります。表方として、たくさんのカメラを見てこられたと思いますが、どのようなことを意識しておられますか?素人でも自然な表情を出すコツがあれば教えていただきたいです」という内容だった。

小松は「お仕事してても慣れないです。取材などで遣都さんと一緒に撮っていただく時も、よく『向かい合って見つめ合ってください』と言われるんですが、その時は役でいるわけじゃないので、照れくささがやっぱりあります。なので『どうしようね。なにを話そうか。ハハハ』という笑顔だったりとか、そういう表情を切り取ってもらったりする感じです。どうですか?先輩」と言って林に振る。

【写真を見る】エッジのきいたファッションで登壇した小松菜奈
【写真を見る】エッジのきいたファッションで登壇した小松菜奈

林は「確かに。撮っていただく方がフランクだったりすると、自然体になれますね」とうなずき「僕は、最初から写真はずっと苦手で。菜奈ちゃんと2ショットで並んで撮ってもらい、たまに写真をチェックしたりすると、自分が素人みたいだなと思ったりします。菜奈ちゃんは、いらないカットがないくらい本当に全部キマるんです。でも、僕は隙がいっぱいある。だからこそいつも集中して撮っていただいてます。また、僕はすごく顔に力が入っちゃって、口をつぐんでしまうとよく指摘されるので、ふっと軽く口を開けてます」と自身の経験も交えて語った。

柿本監督は「(撮る相手を)許すこと。逆に僕は撮る側だから思うんですが、人じゃなくて自然とかもそうで、許された時にバーッと光が現れたりとか、すごくいいものが撮れる。これは撮っちゃダメかなと思う時も、頑張って熱意を持って撮らせてもらった時に、すごくいいものが撮れるという印象があります。それは人も一緒なのかなと」と、監督目線で助言をした。

最後に3人から『恋する寄生虫』についてのメッセージが送られた。柿本監督は「この映画はマイノリティな人たちがどうやって、マジョリティに対して行動を起こすか、少数派の人たちが一生懸命小さい声を上げながらもがいて進んでいくような映画になってます。いま生きづらい思いを抱えている人もたくさんいると思いますが、そういう人たちに寄り添える物語になっていると思いますので、なにかを持って帰っていただけたらと」とコメント。

『恋する寄生虫』は11月12日(金)より公開
『恋する寄生虫』は11月12日(金)より公開[c]2021「恋する寄生虫」製作委員会

小松はイベントを振り返り「今回はこのようなお悩みに、一意見ではありますが、一緒に悩むことができてとてもいい時間でした。みんな生きていれば悩みは尽きないですし、誰でも悩むことはたくさんありますし、私もあります。きっとみんな違っていいとも思います。この映画も、生きづらさや弱さを抱えている2人がお互いに惹かれ合って、模索しながら生き抜いていく姿がスクリーンに映しだされていると思います。ぜひ楽しんでいってください」としっかりアピール。

林も「こういった悩み相談をやらせていただいて、自分も考えるところがありまして、すごくいい時間でした」と感慨深い表情で述べ「いまはただでさえしんどい世の中だし、誰にでも自分の嫌いな部分とか、変だなと思われてるんじゃないかなと考えてしまう部分があると思います。でもそこで、あまり自分を卑下したり、悲観的になったりはなるべくせず、自分を許してあげたり、たまに自分を甘やかしたりする時間をしっかり持って、楽しく生きていってくれればと。この映画もそういうことが描かれていると思います。よいクリスマスをお過ごしください」と締めくくった。

最後にフタゴムシの大きなオーナメントを林と小松が取り付けて、『恋する寄生虫』オリジナルのクリスマスツリーを完成させた。イベントはTwitterでも生配信され、大盛況のなか幕を閉じた。

取材・文/山崎伸子

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