深田恭子が明かす、作品からもらった勇気と女優デビュー25年の道のり
「『ルパンの娘』チームは家族のよう。仮面を渡されたら、またいつでも華になりたい」
本シリーズのキャスト陣にも「たくさんの愛情があります」という深田。夫役の瀬戸だけでなく、父親・尊役の渡部篤郎、母親・悦子役の小沢真珠など、個性豊かなメンバーが顔を揃えているが、「地方ロケもありましたし、一緒にいろいろなところに行くことができました。ものすごく居心地のいいメンバーです。誰がムードメーカーということもなく、各々が自然体で過ごすことができる。お芝居のなかでも、細かく指示されなかったとしても、それぞれが自然と自分のポジションに立つことができます。本当に“家族感”があるんです」とのこと。
「2年かけて、最高の絆を育むことができた」とうれしそうに語り、「ミュージカルやアクションの練習も一緒にやってきました。部活のような雰囲気もあって、そこでいろいろなことを乗り越えたからこそ、絆も強まったのかもしれません。ダンスシーンは『誰かが間違えてはいけない』という意識が働くのか、みんな自主練をしたりして。渡部さんが一生懸命にダンス練習をされている姿というのも、とても新鮮でした。また待機場所で誰かが歌い始めると、ほかのメンバーが口ずさむように歌いだして、気づいたら合唱になっていることもありました」と温かな現場の様子を述懐。「ドラマを撮り始めたころ、『みんなでハモるのはどうですか?』と提案させていただいたことがあるんです。それを採用していただいて、みんなで声を合わせて歌えたこともいい思い出です」と目尻を下げる。
「家族のようになった。チームワークがとてもいいんです」というのは、キャストだけではなく、スタッフも含めた現場全体のことだという。深田によると「武内監督は突拍子もないことを思いついたりするので、いつなにが来るのかとドキドキしているようなところもあります。“思いついちゃった事件”がたくさんある」そうで、その武内監督の“真面目にふざける姿勢”こそ本シリーズの根幹のように感じられるが、「チーム一丸となって、監督のアイデアを表現していく。その一体感のなかにいられることが、とてもうれしいです」としみじみ。
深田はマスクをつけた姿でクランクアップを迎えたそうだが、最後にマスクを外し「今日で泥棒を卒業します」という挨拶をしたのだとか。しかし「仮面を渡されたら、いつでも華になりたい。今回“シリーズ最終章”と言われていますが、“Lの一族”はいつも言うことが変わってくるので。もしものことがあったら、一家みんなで、華が仮面を手に取らざるを得ないような状況に持っていくんじゃないかな?」とお茶目に妄想を繰り広げるなど、深田自身もさらなる続編を待ち望んでいる様子だ。