18年ぶりにカムバック!キアヌ・リーブス史上最大のハマり役“ネオ”の活躍をプレイバック
斬新な設定やストーリーはもちろん、画期的な映像体験によって世界中で一大ブームを巻き起こし、3部作の全世界累計興収16億ドルを突破した「マトリックス」シリーズ。その18年ぶりの最新作にしてシリーズ1作目の続編が描かれる『マトリックス レザレクションズ』(12月17日公開)の公開まであと7週間。いまのうちに、世界を虜にしたキアヌ・リーブス演じる主人公ネオの魅力を振り返っていきたい。
コンピュータープログラマーとして働くネオは、ある日正体不明の美女トリニティー(キャリー=アン・モス)に導かれ、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)と出会い、世界の驚くべき真実を目の当たりにする。現実だと思って暮らしていた世界は“マトリックス”と呼ばれる仮想現実であり、現実世界の人間たちはAIによって支配され幻を見せられているに過ぎなかった。そして人間の手にこの世を取り戻すことができる“救世主”に選ばれたネオは、仲間たちとともに人類の命運をかけた壮絶な戦いに身を投じていく。
サングラスに黒のロングコートでキメたクールなファッション、VFXとカンフーの組みあわせから繰りだされる斬新なアクション。トリニティーに向けられる深い愛情や、仲間を想い自らを“救世主”として信じる強い心。キアヌが演じた主人公ネオのキャラクターのインパクトは絶大なものであり、その戦いぶりからパーソナルな部分まであらゆる要素で世界中が熱狂。シリーズはもとよりネオの存在自体が後世のあらゆるカルチャーに多大な影響を与えたといっても過言ではない。
もともとこの役には、レオナルド・ディカプリオやブラッド・ピット、ウィル・スミスといった錚々たる俳優たちが興味を示したと言われているが、メガホンをとったウォシャウスキーは初めからこの役にキアヌを想定していたという。超人的な力を手にしながらも人間らしさを失わない魅力的なヒーロー像は、4ヶ月にもわたってワイヤースタントと本格的なカンフーの訓練を受け、劇中のスタントもすべて自分でこなしたキアヌ本人のストイックさと相まって、いまとなってはキアヌ以外では考えられない究極のハマり役へと昇華することに。
その後もスター俳優の一人として活躍し、「ジョン・ウィック」シリーズでアクション俳優のトップレベルにまで上りつめたキアヌ。はたして彼は18年ぶりのネオ役でどんなアクションを披露してくれるのだろうか。もし世界がまだ“仮想世界=マトリックス”に支配されていたとしたら?もしネオが救世主ではなかったとしたら…?これまでの「マトリックス」の常識を覆す“新章”の到来が待ちきれない!
文/久保田 和馬