コラム 2021/12/5 21:30

魔法や特殊能力だけが武器じゃない！優しさや勇敢さで困難を乗り越えたディズニーヒロインたち

負けん気とチャレンジ精神はピカイチ…ジャスミン／『アラジン』(92)

どんな危機にも怯まない勇気を持ち合わせ、アラジンと結ばれる(『アラジン』)[c] 2021 Disney　ディズニープラスで配信中

王子との結婚しか許されない国のしきたりに反発したジャスミンは、王宮を抜けて市場を散策中に貧しい青年アラジンと出会い両想いに。その後、ランプの魔人の力で王子になったアラジンと再会するが、ランプをねらうジャファーの罠で引き離されてしまう。ジャスミンの特長はなんといっても頭の回転の速さ。盗人に間違われた時には、助けに来たアラジンの芝居にすぐさま気づき変わり者の妹を演じ、ジャファーと対峙した時には、彼の城の現れたアラジンを見るや、ジャファーの「ジャスミン姫を私に惚れさせろ」という願いが叶ったフリをすることでピンチを切り抜けた。加えて、圧倒的な力を誇るジャファーの脅しにも屈しないハートの強さ！アラジンならずとも心奪われるプリンセスだと言えるだろう。

夢のためひたむきに努力を重ねる強さが魅力…ティアナ／『プリンセスと魔法のキス』(09)

キスでカエルが王子に戻るはずが、自身までカエルになってしまうプリンセス、ティアナ(『プリンセスと魔法のキス』)[c] 2021 Disney　ディズニープラスで配信中

ティアナは、亡き父親の夢だったレストランを持つため毎日働き詰め。ある時、調理人として出席したパーティで1匹のカエルからキスをせがまれる。どうやらカエルはティアナをプリンセスと思い込んでおり、キスで王子の姿に戻してほしいと訴えるが…。娘の結婚と幸せを願う母親の思いとは反対に、自立心旺盛でひたむきに努力を続けるティアナ。そんな生真面目さが、チャラめな王子のハートを射止め、ついに本物のプリンセスとなった。思いを伝えられない王子に自分から告白する積極性も魅力的！

怖いもの知らずで仲間思いのおてんば娘…アナ／『アナと雪の女王』(13)

やや世間知らずな面も持つが、とても家族や仲間想いな少女アナ(『アナと雪の女王』)[c] 2021 Disney　ディズニープラスで配信中

アレンデール王国の王女エルサは、生まれながらに持つ“雪の魔法”を制御できず、国中を冬にしてしまう。エルサは混乱して城を去るが、残された妹のアナは姉を連れ戻そうと雪深い北の山へ。しかし、拒否された挙句に魔法の一撃を受けて命の危機に瀕する。初対面の相手と婚約を決めるほど世間知らずなアナは、暴走するエルサに対しても「姉さんだから大丈夫！」と見ている方がヒヤヒヤするほどのポジティブぶり。しかし、愛する人を信じる純粋な思いと、危険を承知で雪山に飛び込む勇敢さが、固く閉ざされたエルサの心を開くきっかけとなり、王国はあたたかさを取り戻した。

たとえ特別なスキルがなくても、それぞれ個性豊かな魅力を放っている彼女たち。優しさや真面目さといったありふれた能力でも、誰かのために使おうとすれば、それは魔法のようにキラキラとまばゆい輝きとなる。それは、現実社会に生きる “普通”の私たちにも当てはまるのではないだろうか。

自分以外はみんな魔法が使える…そんなネガティブな境遇にある“普通”のミラベルの活躍を、スクリーンで目撃してほしい。

文/ほそいちえ