神尾楓珠、恋人役の今井翼とのラブシーンは「本当に濃い画です」と笑顔!

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神尾楓珠、恋人役の今井翼とのラブシーンは「本当に濃い画です」と笑顔!

神尾楓珠の映画初主演作『彼女が好きなものは』(12月3日公開)の先行上映舞台挨拶が、11月26日にTOHOシネマズ日比谷で開催され、神尾、山田杏奈、今井翼、草野翔吾監督が登壇。神尾は、恋人役を演じた今井とのラブシーンについて「本当に濃い画ですよね。僕ら2人、濃い顔と濃い顔でなかなかの迫力のあるシーンになっていたかと」と笑顔で語り、会場の笑いを誘った。

本作は、ゲイであることを隠しながら生活する男子高校生、安藤純(神尾楓珠)と、BL好きを隠している女子の同級生、三浦紗枝(山田杏奈)との交流を描く青春映画。原作は、小説家・浅原ナオトの「彼⼥が好きなものはホモであって僕ではない」で、2019年にはNHKで「腐⼥⼦、うっかりゲイに告る。」のタイトルでドラマ化もされた。


映画初主演を務めた神尾楓珠
映画初主演を務めた神尾楓珠

純の恋人の佐々木誠役を演じている今井は、純と愛し合うシーンについて「女性のラブシーンもそうですが、美しく見えることを心がけてやらせていただきました。僕より年下ですてきな楓珠くんは、僕なんかよりとてもしっかりされているので、いろいろ安心してやらせていただきました」と神尾を称えた。

神尾は今井について「今井さんは、意外とプライドがなくて。いい意味でですよ。僕らに合わせて、弱いところも見せてくださるんです。僕は最初、すごく構えていましたが、今井さんが『初日って緊張しちゃうんだよね』と言ってくださって。それは今井さんの人柄だなと思いました」と今井に感謝した。

女子高校生、三浦紗枝役の山田杏奈
女子高校生、三浦紗枝役の山田杏奈

今井は「いや、僕が単に度胸がないだけなので」と恐縮し「完成した映画を観た時、高校生の透き通った美しさが画に出てるなと思いました。僕はもう40歳になったけど、また学生服の芝居ができたらいいなと思いました」と言って、会場を沸かせた。

神尾は純役を演じるにあたり「僕自身には経験がないことだったので、演じるにあたり、純はどういう部分で一番葛藤してるんだろうとか、どういう悩みがあるのかが、なかなかつかみづらかったです」と告白。「でも、本作はゲイが題材になってますが、ほかのものに変換してみると、多数派、少数派に分かれるところもいっぱいあるし、ぼくも少数派な部分があるので、そこを世間の目とすり合わせて、葛藤と向き合っていきました」。

純の恋人、佐々木誠役の今井翼
純の恋人、佐々木誠役の今井翼

山田は「演じた紗枝は、BLが好きことを人に言えないので、本当に好きなものを人に言えないところは純とも共通していて、すごく苦しい部分もあるし、自分をさらけ出して生きるのは、誰にとっても難しいけど、そのなかで周りの人と生きていくには、どうしたらいいのだろうと考えました」と、真摯に役と向き合ったようだ。

今井も「僕自身もこのような役柄は初めてでしたが、きっと誠自身も幼いころから悩んでいたのかなと。妻子を持ちながらも、高校生である純と愛し合いますが、閉鎖的に過ごさなければいけないとかいう固定観念みたいなものは、いまは時代錯誤だと思います。人を受け入れ、自分自身を肯定したり、同性を愛することも特別なことじゃないし、周りも特別視しない、そういう大切なメッセージを純への包容力を通して演じさせていただきました」と語った。

取材・文/山崎伸子

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