百鬼夜行に完全没入!『劇場版 呪術廻戦 0』は臨場感たっぷりの“IMAX推し”
新宿と京都で巻き起こる、呪術師VS呪詛師の大バトル!
そして、乙骨と仲間たちの前に立ちはだかるのが、「来たる12月24日 日没と同時に 我々は百鬼夜行を行う」と宣言する呪詛師、夏油。非術師である一般人を殲滅し、呪術師だけの楽園を築こうとする彼は、12月24日に新宿と京都それぞれに1000体の呪霊を放ち、一般人の大量虐殺を決行する。この“百鬼夜行”こそ、まさにIMAXで本領を発揮するアクションシーンの宝庫だ。
“呪霊操術”を駆使する特級呪詛師の夏油と、彼が家族と呼ぶ美々子、菜々子、ミゲルなど夏油一派VS呪術高専関係者や、OBとOG、御三家、アイヌの呪術連など呪術師たちが一丸となって戦い合う総力戦。呪いの坩堝、新宿では五条とミゲルが激しいバトルを展開する。
強大な呪力がこもった縄を使用して戦うミゲルに対し、五条が目元の包帯をずらして片目を見せ、五条家相伝の術式“無下限呪術”を発動させるシーンは絶対に見逃せない。テレビアニメでもファンを歓喜させた五条の素顔が見られるのは実に久しぶり。彼を最強たらしめるその目力を、スクリーンでしかと感じたい。
一方、乙骨と真希、2人を助けにやってきた狗巻とパンダが、夏油を相手に死闘を繰り広げる。それぞれにすぐれた力を持つとはいえ、まだ1年生の4人が大切な仲間を守るため、夏油に捨て身で立ち向かっていく姿は感涙必至。呪具の刀を手に、怒りの感情がピークに達した乙骨は、目をむき、「来い!里香!!」と叫んで、里香を召喚。乙骨の後ろに怨霊の里香が完全顕現するシーンの迫力は圧倒的だ。
MAPPAが生みだす、ハイクオリティな映像世界に没入!
テレビアニメと劇場版を共に手掛けたのは、気鋭の制作スタジオ、MAPPA。そして同じくアニメシリーズに続き劇場版の監督を務めたのは、もともと凄腕のアクション・アニメーターとして活躍していた朴 性厚だ。テレビアニメでは、メラメラと呪力をまとう拳や武器、呪術を駆使して戦うダイナミックなアクション、呪術戦の極致である“領域展開”など、「呪術廻戦」特有の世界観を、原作ファンの期待を上回るハイクオリティの映像で見事に再現。原作の魅力と共に、見応えのある映像がヒットの要因となった。
観る者をクギづけにする白熱のアクションシーンを得意とする朴監督は、かっこいい音楽を映像に乗せる手腕にも定評がある。特にテレビアニメ最終回で、虎杖が仲間との抜群の連携プレーで技を決めるまでの演出と音楽は鳥肌ものだった。特許登録されたスピーカーや独自設計のサウンドシステムなど、高精度な音響に徹底的にこだわり、耳で聴くというより全身で感じるようなサウンドを実現するIMAXなら、音楽と映像が融合したシーンをさらに臨場感たっぷりに堪能できるはずだ。
最高峰の没入型映画体験を提供する特別なシアター、IMAXでの鑑賞で、驚きの映像表現と感動に満ちた「呪術廻戦」の世界を心ゆくまで深く味わってみてほしい。
文/石塚圭子