心に刺さるセリフと目を奪う映像…ファンを虜にする「呪術廻戦」の名言&名場面

コラム

心に刺さるセリフと目を奪う映像…ファンを虜にする「呪術廻戦」の名言&名場面

「私は大人で、君は子ども。私には君を自分より優先する義務があります」(七海建人)

“脱サラ”呪術師の七海建人は冷たそうに見えてアツい男
“脱サラ”呪術師の七海建人は冷たそうに見えてアツい男[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

五条が「信用できる後輩」と呼ぶ、1級呪術師の七海建人が登場する第9話。殺人事件現場の映画館に乗り込んだ虎杖と七海は、2体の敵に遭遇する。七海は呪術高専卒業後、一度、会社員をやっていただけあって、クセの強いキャラクターぞろいの呪術師のなかでは、まっとうな感覚の持ち主。「勝てないと判断したら、呼んでください」と七海に言われた虎杖が、「ちょっとナメすぎじゃない?俺のこと」と文句を垂れると、「ナメる、ナメないの話ではありません。私は大人で君は子ども、私には君を自分より優先する義務があります」と言う。

五条から信頼される一方、七海は五条を「信頼も信用もしているが尊敬はしていない」とバッサリ
五条から信頼される一方、七海は五条を「信頼も信用もしているが尊敬はしていない」とバッサリ[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

一見、不愛想だが、本当はとても情が深く、いざという時には必ず身を挺して守ってくれそうな安心感がある七海。大人の自分が、子どもである学生たちを守るという彼のスタンスは終始一貫しており、第11話で七海が「この仕事をしている限り、君もいつか人を殺さなければいけない時が来る。でも、それはいまではない。理解してください。子どもであるということは、決して罪ではない」と虎杖を諭すシーンも印象深い。


呪術師をサポートする補助監督の伊地知潔高
呪術師をサポートする補助監督の伊地知潔高[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

子どもである相手が自分より強いかどうかは関係ない。ガキ扱いするというのとも違う。純粋に大人が正しく子どもを守ろうとする姿が随所に描かれているのは、本作の魅力の一つだ。七海のことを「大人オブ大人」としてリスペクトする補助監督の伊地知潔高もまた、第12話で「私たちの仕事は人助けです。その中にはまだ君たち学生も含まれます」と虎杖に言うシーンがあるなど、その精神は他キャラクターにも受け継がれている。

「私は綺麗にオシャレしてる私が大好きだ!!強くあろうとする私が大好きだ!!」(釘崎野薔薇)

虎杖の同級生で物怖じしない性格の釘崎野薔薇
虎杖の同級生で物怖じしない性格の釘崎野薔薇[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

第17話の京都姉妹校交流会で、東京校1年の釘崎野薔薇と京都校3年の西宮桃が対峙した時のやりとりは、大人の女性ファンにも強く支持された名シーン。「顔の傷も男なら勲章、女なら欠点だもんね。女はね、実力があっても、カワいくなければナメられる。当然、カワいくても、実力がなければナメられる。分かる?女の呪術師が求められるのは“実力”じゃないの。“完璧”なの」と、女性呪術師として生きる苦労を語る西宮に対し、釘崎は「“完璧”も“理不尽”も応える義務がどこにある?テメェの人生は仕事かよ」「男がどうとか、女がどうとか、知ったこっちゃねーんだよ!!テメェらだけで勝手にやってろ!!私は綺麗にオシャレしてる私が大好きだ!!強くあろうとする私が大好きだ!!私は『釘崎野薔薇』なんだよ!!」とバッサリ切り捨てる。

釘崎と真っ向からぶつかる京都校3年の西宮桃
釘崎と真っ向からぶつかる京都校3年の西宮桃[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

「ガラスの天井」という言葉があるように、日本の組織で働く女性が痛感する実態を言い表すかのような西宮のセリフ。そして、多くの女子がシンパシーを抱くこのセリフに、真っ向から立ち向かう釘崎のかっこよさ。当たり前のように空気を読み、周囲に合わせることを求められるいまの世の中において、“自分”というブレない軸を持つ釘崎の姿は清々しく、見ているだけで励まされる。

田舎出身の釘崎はただならぬ思いで上京してきている
田舎出身の釘崎はただならぬ思いで上京してきている[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

思い返せば、第3話、呪術高専に来た理由を虎杖に尋ねられたシーンで、釘崎は「田舎が嫌で東京に住みたかったから」と答えている。そんな理由でも命を懸けられるのは、「私が私であるためだもの」というセリフも彼女らしくて、かっこいい。言い訳をせず、自分がやりたいことを軸にして生きる魅力的な女性キャラクターたちが登場することも本作の特徴の一つだ。

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