心に刺さるセリフと目を奪う映像…ファンを虜にする「呪術廻戦」の名言&名場面

コラム

心に刺さるセリフと目を奪う映像…ファンを虜にする「呪術廻戦」の名言&名場面

最強の呪術師、五条悟の領域展開「無量空処」

普段は目を覆っている五条の素顔が初めて公開された
普段は目を覆っている五条の素顔が初めて公開された[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

テレビアニメシリーズで最もインパクトのあったシーンの一つが、第7話で、特級呪霊の漏瑚と対決する五条が初めてアイマスクをはずし、領域展開「無量空処」を繰りだす場面だ。この少し前、五条と虎杖は、すでに漏瑚の領域展開「蓋棺鉄囲山」に取り込まれている。ふつうの術師なら、漏瑚の領域展開に入った時点で焼き切れてしまうところだが、五条はいたって冷静。「領域に対する最も有効な手段。こっちも領域を展開する。同時に領域が展開された時、より洗練された術がその場を制するんだ」と虎杖に解説しつつ、圧倒的なパワーで漏瑚を無下限の内側へと引き込む。

圧倒的なまでの強さで、呪霊の最上クラスにあたる特級呪霊を手玉にとる
圧倒的なまでの強さで、呪霊の最上クラスにあたる特級呪霊を手玉にとる[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

無限の情報を流し込まれ、“知覚”や“伝達”といった、あらゆる生命活動に対し、無限回の作業を強制された漏瑚の不可思議な感覚を、鮮やかに表現したビジュアルは圧巻!五条の最強ぶりに加え、初めて明かされた彼の素顔はファンを熱狂させた。

東堂葵の脳内にあふれだした“存在しない記憶”

京都校の生徒で、驚異的な実力と個性の強さを誇る東堂葵
京都校の生徒で、驚異的な実力と個性の強さを誇る東堂葵[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

第15話、京都姉妹校交流会での対戦中、京都校3年の1級呪術師、東堂葵に「どんな女がタイプだ?」と聞かれた虎杖は、少々戸惑いつつも「ケツとタッパのでかい女の子かなぁ…ジェニファー・ローレンスとか」と答える。自分とまったく同じ好みだとわかった瞬間、東堂の脳内に“虎杖と過ごした中学時代”という、あるはずのない記憶が流れ始める。


女性の好みがまさかの完全一致し、“ブラザー”となった虎杖と東堂
女性の好みがまさかの完全一致し、“ブラザー”となった虎杖と東堂[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

当初はただ虎杖を倒し、すぐに立ち去ろうとしていた東堂は、このシーンを境に、虎杖のことを自分の大切な親友だと認識。彼をより強い呪術師にするために、接近戦闘や呪力の流し方を懇切丁寧に指導していく。実際、東堂のおかげで、虎杖のレベルは短時間のうちに格段に上がり、第19話では、特級呪霊の花御を相手に“黒閃”をキメるまでの術師へと成長するのだ。ギャグ色の強い東堂の妄想は、結果的に虎杖の今後にとって重要なシーンとなった。

姉妹校交流会2日目の野球戦

各キャラの個性が光った野球回
各キャラの個性が光った野球回[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

緊張感に満ちたエピソードが多い本作のなかではめずらしく、ほのぼのとした気持ちにさせてくれた第21話の野球戦シーンの楽しさも忘れられない。いったん中止になりかけた姉妹校交流会だが、五条は勝負の決着を“野球”で決めることにさりげなく誘導。こんなところにも、できる限り学生たちにいましかない青春を送らせたいという五条の想いが感じられる。

アニメでしか見られない一言紹介文は必見
アニメでしか見られない一言紹介文は必見[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

キャラクターがバッターボックスに立つ時に表示される、名前とポジション、一言情報の選手紹介テロップは、原作者の芥見下々によるアニメオリジナル。キャラの性格とポジションが絶妙にマッチしているのがさすがだ。初日の交流戦だけではわからなかった、京都校メンバーの人柄も垣間見れてうれしくなる。本当はいたって普通の高校生である彼らの学生らしい日常風景の明るさと、明日からまた命懸けの戦いが待ち受ける残酷な現実とのギャップ。今後の彼らの無事を祈らずにはいられない、愛すべきシーンである。

伏線が非常に多く、見るたびに新しい発見があり、ストーリーが進むにつれて、深さがどんどん増していく『呪術廻戦』の世界観。息をのむ迫力のアクションシーンが満載で、人生哲学に通じるような名言もたくさん。本編と地続きになっている『劇場版 呪術廻戦 0』でも、これまでのアニメを上回る名シーンを見つけてほしい!

文/石塚圭子

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