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心に刺さるセリフと目を奪う映像…ファンを虜にする「呪術廻戦」の名言&名場面

コラム

心に刺さるセリフと目を奪う映像…ファンを虜にする「呪術廻戦」の名言&名場面

「オマエは強いから人を助けろ」「大勢に囲まれて死ね」(虎杖の祖父)

第1話で主人公、虎杖悠仁の祖父は、亡くなる直前に「オマエは強いから人を助けろ。手の届く範囲でいい。救えるやつは救っとけ。迷ってもいい。感謝されなくても気にするな。とにかく1人でも多く助けてやれ。オマエは大勢に囲まれて死ね」という言葉を遺す。「大勢に囲まれて死ね」とは、「人生のなかでたくさんの仲間を作れ」ということにほかならない。それまでごく普通の高校生だった虎杖の胸には、祖父の遺言が深く刻まれ、その後の彼の生きる指針となる。

孫である虎杖の運命を変える言葉を遺し亡くなった祖父
孫である虎杖の運命を変える言葉を遺し亡くなった祖父[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

呪霊に襲われた際、呪術高専1年の伏黒恵に逃げるよう言われた虎杖が「こっちはこっちでめんどくせえ呪いがかかってるんだわ」と返したように、高校生が自分の死に様を決めてしまうほどの強さを持った祖父の言葉は、回想シーンで何度も繰り返し登場する。その力は、ただの遺言というより、確かにもはや一種の呪いと言えるかもしれない。

虎杖が最初に出会った呪術師で、のちに同級生となる伏黒恵
虎杖が最初に出会った呪術師で、のちに同級生となる伏黒恵[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

祖父が「最期に言っておきたいことがある。おまえの両親のことだが…」と言いかけた時、虎杖が「興味ねえって」と、話を遮ってしまうシーンも印象的だ。両親のこともほとんど覚えていないという虎杖は、登場人物の誰よりも出生が謎めいている。彼の並みはずれた身体能力はどこから来ているのか?はたして祖父はいったいなにを話そうとしたのだろうか?

「自分が死ぬ時のことはわからんけど、生き様で後悔はしたくない!」(虎杖悠仁)

夜蛾学長に自らの決意を宣言する虎杖
夜蛾学長に自らの決意を宣言する虎杖[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

最強の呪術師である五条悟に導かれ、東京都立呪術高等専門学校へやってきた虎杖。第2話では、編入するにあたって、学長である夜蛾正道の面談を受けることになる。だが、夜蛾に「呪術高専になにしに来た?」と尋ねられた虎杖が、「そういう遺言なんでね。俺はとにかく人を助けたい」とあっさり答えたところ、「不合格だ!」と言われてしまう。「君は自分が呪いに殺された時も、そうやって祖父のせいにするのか?呪術師に悔いのない死などない。いまのままだと大好きな祖父を呪うことになるかもしれんぞ」という夜蛾の言葉にハッとした悠仁は、真剣に自分の頭で考え、「自分が死ぬ時のことはわからんけど、生き様で後悔はしたくない」という答えを導きだす。この言葉が合格の決め手となる。


傀儡呪術学の第一人者でもある呪術高専東京校の学長、夜蛾正道
傀儡呪術学の第一人者でもある呪術高専東京校の学長、夜蛾正道[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

自分の行動を他人のせいにしない、という大切なことに気づいた虎杖。呪術師になるという選択は、祖父の遺言だけでなく、自分の意思によるものだとはっきり認識する瞬間だ。

「若人から青春を取り上げるなんて、許されていないんだよ。何人たりともね」(五条悟)

軽い感じを出すことが多い五条だが、教師としての一面もしっかり持ち合わせている
軽い感じを出すことが多い五条だが、教師としての一面もしっかり持ち合わせている[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

第6話では、死んだはずの虎杖が、両面宿儺との契約によって生き返る。呪術界の上層部が虎杖の命をねらっていると感じた五条は、虎杖蘇生の事実を伏せたまま、彼を呪術師として鍛え上げることにする。呪術高専の医師、家入硝子に「じゃあ、虎杖がっつり匿う感じ?」と聞かれた五条は「いや、(京都姉妹校)交流会までには復学させる」と返答。その理由が「若人から青春を取り上げるなんて、許されていないんだよ。何人たりともね」というものだ。ちょうどオンエア時は、コロナ禍で行動が規制されていた状況下、学生たちの胸にリアルに響いたセリフでもあった。

虎杖と肉体を共有する“呪いの王”両面宿儺
虎杖と肉体を共有する“呪いの王”両面宿儺[c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

性格的に教師には向いていないことを重々自覚しながらも、五条が呪術高専で教鞭をとっているのは、旧体制の腐った呪術界を根本から変えるべく、強く聡い仲間を育てるという夢のため。時にはスパルタでハードな任務を生徒に投げることもあるが、心の奥底では、いましかない彼らの青春時代を大切にしたいと思う五条の優しさが表れている。

実は劇場版でも、五条がまったく同じセリフを言うシーンがある。2度となると、セリフの持つ意味にも重みが出てくるわけだが、呪術高専の生徒たちといえば、青春どころか、日々命も失いかねない壮絶な戦いに身を投じているのが現状だ。五条が守りたかった彼らの青春が戻ってくる日は、いつ訪れるのだろうか。

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