満島ひかり、“先代”黒柳徹子からの称賛に笑顔!『サンダーバード』で託された役は「本当にありがたい」
1月7日(金)より劇場公開、8日よりオンラインでも公開となる日本語劇場版『サンダーバード55/GOGO』の先行上映イベント「日本語劇場版『サンダーバード55』大新年会だ!GOGO」が1月6日、新宿ピカデリーにて開催され、満島ひかり、井上和彦、森川智之、日野聡、樋口真嗣監督が登壇した。
冒頭、スペシャルCMにも登場した大のサンダーバードファン、西川貴教による開会宣言のコメント映像が上映されイベントがスタート。鮮やかなピンクの衣装で登壇した国際救助隊員ペネロープ役の満島は、サンダーバードとの出会いについて「とんねるずさんや、清水アキラさんのモノマネが最初でした」と笑顔で振り返る。本家の「サンダーバード」には、テレビドラマ「トットてれび」で初代ペネロープ役の黒柳徹子を演じた際に資料映像として初めて触れ、どハマりしたという。
リアルタイムでサンダーバードを観ていた井上は「いつかパーカー役ができたら」と目標にしていた役だとよろこび、スコット役の森川は「1月の誕生日で55歳になります。“ゴーゴー!”という気持ちでテンション上がっていますし、なにか縁を感じています」と満面の笑みを浮かべ、再放送世代ではあるものの、子どもの頃は“サンダーバードごっこ”が大流行していたと声を弾ませた。同じく再放送世代のバージル役の日野とともに「はい、パパ」というセリフに興奮したことも明かしていた。
井上のアフレコを見学し、いろいろと教えてもらったと感謝した満島は「魔法使いの技を見せてもらっているみたいでした」と目を輝かせ、ベテラン声優の技を堪能したことを明かす。これに対し、井上は「満島さんはすごく研究熱心。監督が“もう、いいよ”とOKを出したあとでも、うしろのほうで見学している姿が印象的でした」と感心していた。
キャスト陣は全員「自分らしさ」を意識して演じたという。満島は「(黒柳)徹子さんのペネロープを受け継ぎたい気持ちは十分伝わるから、あなたのペネーロープを演じてとリクエストされました。私のペネロープのほうが、ちょっとムチが強めな感じかな?」と分析すると、すかさず井上が「よかったですよ、お嬢様」とフォローすると会場は大きな拍手に包まれた。
樋口監督が最初に気になったのは「キャストが誰になるのか」だったという。「キャスト表を見て、絶対おもしろくなると安心しました。子どもの頃に観ていた『サンダーバード』は日本語だから、日本語で作らないとダメだと思いました。懐かしさを追いかけるだけでも、話題集めだけでもない作品にしたかったので」と再構成版への思いを明かした。
イベントにはスティーブン・ラリビエー監督も英国からリモートで参加。10年前に日本に住んでいたというラリビエー監督は流暢な日本語で挨拶。さらに、日本語の質問にも通訳なしで答えるなど、日本への熱い思いをあらわにする。ラリビエー監督は「日本のファンのサンダーバード愛は本当にすごい」と感激しながら「再構成して劇場版にしてくださった樋口監督に大感謝です」と興奮気味にコメント。「サンダーバードの新作を作るなら?」という質問にラリビエー監督は「もし、そういう機会が与えられた時のためにすでに考えています」と告白。オリジナル以上のものは作れないと前置きしつつ、「激しい爆発、メカ、キャラにとってのリアリティのあるストーリーなど、昔のカラーを踏襲して大切に描きたい」と具体的な構想も明かしていた。
樋口監督は「ドラマが盛り上がるのは最終回。実は『サンダーバード』には最終回がないから、“さらば、サンダーバード”というタイトルで、地球をとるか、サンダーバードをとるかを選択する話を描きたいです」とこちらも具体的なイメージを解説していた。
さらに、イベントには初代ペネロープ役の黒柳からのサプライズ映像も到着。満島については「おもしろがりなところは、私と似ています」と笑顔を浮かべ、「とても大好きな女優さんです。ペネロープ役もとても素敵でした」と感想を述べつつ、エールを送ると会場からも大きな拍手が送られた。黒柳について満島は「発する言葉、それがたとえ普通の言葉であっても、声のなかから宇宙が広がってくる感じがします」と説明。「黒柳さんもおっしゃっていたように、ペネロープみたいな役を演じる機会はなかなかないことです。本当にありがたいと思いますし、贅沢な時間でした」と満面の笑みを浮かべていた。
イベント終盤には森川、日野が「はい、パパ」、井上が「はい、お嬢様」、そして満島が「ありがとう、パーカー」とおなじみのセリフを披露するなど、サービスいっぱいの大新年会となった。
取材・文/タナカシノブ