初共演の柄本佑&伊藤沙莉がアニメ愛を語り合う!『シチリアを征服したクマ王国の物語』独占インタビュー - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
初共演の柄本佑&伊藤沙莉がアニメ愛を語り合う!『シチリアを征服したクマ王国の物語』独占インタビュー

インタビュー

初共演の柄本佑&伊藤沙莉がアニメ愛を語り合う!『シチリアを征服したクマ王国の物語』独占インタビュー

「『クレヨンしんちゃん』は、毎年娘と観に行っている」(柄本)

――ところでお二人は普段、アニメはご覧になられますか?

伊藤「私はどちらかというと、昔に観ていたものをリピートしてる感じですかね。そんなに新しい作品は追いかけてないです。『トイ・ストーリー』とか、そんなんばかり見ていますし、『魔女の宅急便』も何度も観てしまいます。それから『赤ちゃんと僕』というアニメも大好きで。そういう昔のアニメが時々見たくなったりします」

柄本「なつかしい!俺も観てました」

伊藤「それこそ『おジャ魔女どれみ』や『美少女戦士セーラームーン』とか。そういう子どもの時にハマってたものが突如観たくなる瞬間があるんです」

子どもの時にハマってたアニメを明かした伊藤沙莉
子どもの時にハマってたアニメを明かした伊藤沙莉撮影/黒羽 政士

柄本「『おジャ魔女どれみ』も観てたね」

伊藤「本当ですか!」

柄本「『おジャ魔女どれみドッカ~ン!』くらいまで見てたんじゃないかな。そういえば最新の映画は観た?俺、見逃しちゃって…」

伊藤「『魔女見習いをさがして』ですか?めっちゃよかったですよ。百田夏菜子をはじめ3人の声優さんが、めちゃくちゃ役に合ってるんですよ。だからすごく集中して観られましたね」

柄本「やっぱりいいんだ。絶対いいだろうなと思ってた。映画館で見逃して、すごい悔しかったんだよな」

――柄本さんもアニメはご覧になるんですか?

柄本「僕も観ますね。でもゲームもそうなんですけど、ハマっちゃうと仕事が手につかなくなっちゃうんです。大人になってからは、適度な距離感で観てますね。だからアニメにハマるっていう本来の楽しさを最近は失っている気がします」

――子どものころはどんなアニメを観ていたんですか?

柄本「僕が小さい時から好きだったのは『ガンバの大冒険』や『未来少年コナン』とかですね。やっぱり何度観てもすばらしいですよね。『ガンバの大冒険』を観ますと、あのイタチに勝てると思わないですもん。(イタチの)ノロイはトラウマ級に怖いですよね、あれは本当に傑作だと思いますね」

家族で観るアニメを熱く語る柄本佑
家族で観るアニメを熱く語る柄本佑撮影/黒羽 政士

――最近はお子さんと一緒にアニメを観たりするのでは?

柄本「映画館に観に行ってますね。それこそ細田守監督の『竜とそばかすの姫』も行きましたし、『クレヨンしんちゃん』は毎年、娘と観に行ってますからね。あと家ではアニメの映画をつけていたりするんですけど、そういった意味では『ポケットモンスター』なども全部観ていますね。でもやっぱり『クレヨンしんちゃん』はおもしろいですね。今年の『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』は特によかったですね」

伊藤「私も『クレヨンしんちゃん』は毎年行きます。“天カス”も観に行って、超泣きました」

柄本「もうボロ泣きですよね。今回のやつは特に出来がいいと思いました。「クレヨンしんちゃん」シリーズのなかで、高橋(渉)監督とうえのきみこさんペアの『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ 拉麺大乱』もとても好きで、やはりキャラクターの作り方が上手いと思いました」

「絵に合わせてぴったりな声や言い方を探したりするのもすごく楽しい」(伊藤)

ジェデオンとアルメリーナが語る物語を聞いて、洞窟で出会った老クマがまだ知られていないストーリーを語り始める
ジェデオンとアルメリーナが語る物語を聞いて、洞窟で出会った老クマがまだ知られていないストーリーを語り始める[c]2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 3 CINÉMA - INDIGO FILM

――柄本さんは、湯浅政明監督の最新作『犬王』に声優として参加していますし、ここ最近は声優業が増えていますね。

柄本「そうですね。ただ声優の仕事自体はそれほどやっていなくて。土屋太鳳ちゃんが声優をやっていた『僕だけがいない街』というテレビアニメに少し出たのと、あとは実写映画ですけど、廣木隆一監督の『きいろいゾウ』という映画でヤギの声をやったくらいですね」

――ヤギの声ですか。

柄本「ちょうど、僕が結婚したころだったんですよ。そしたら廣木さんが、結婚祝いにヤギの声やりなって。それでうちの妻が犬の声をやることになって。だから廣木さんからの結婚祝いだったんですよね(笑)」

助手のアルメリーナと幼少期のトニオのほか、物語中のアルメリーナも担当している伊藤
助手のアルメリーナと幼少期のトニオのほか、物語中のアルメリーナも担当している伊藤[c]2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 3 CINÉMA - INDIGO FILM

――伊藤さんは最近、声優のお仕事が多くなってきていると思いますが、心掛けていることはありますか?

伊藤「思ってるより大げさにやっても、意外とそれがちょうどよかったりするんだな、というのは、毎回やらせていただく度に感じるところです。例えば普段の自分が映像や舞台でお芝居をする時には、絶対にやらないようなテンションでやる時もあるんですけど、普段だったら出さないような声も、出してみると意外と楽しいというか。自分の知らない部分を知ることができますね。もちろん難しいですけど、でもそれこそ画に合わせてしゃべるわけだから。そこにぴったりくるような声や言い方を探したりするのもすごく楽しいですね」


――今作の吹替えにおもしろさや難しさをどう感じていますか?

柄本「僕はそんなに声優をやったことがないんですけど、収録しながら感じたことは、フランス語のスピードに慣れるのが大変ということ。日本語はわりとゆっくりしゃべっていいのかなと思うんですけど、耳から聞こえてくるフランス語が早いので、そっちに引っ張られてしまって大変でしたね。ただオリジナルの音声は、モノマネするというわけではないですが、ものすごく参考にさせていただきましたね」

柄本は魔術師デ・アンブロジスの声も担当
柄本は魔術師デ・アンブロジスの声も担当[c]2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 3 CINÉMA - INDIGO FILM

――伊藤さんは海外アニメの『小さなバイキング ビッケ』などでも吹替え声優をされていましたが、その時もオリジナルの言語を聞きながら吹替えをしたんですか?

伊藤「そうですね。『小さなバイキング ビッケ』の時も原音を聞きながらでした。今回も同じスタイルですね。確かに言葉の長さが本当に合わないんですよ。実写の場合、外国のお芝居ってちょっとアクションが大きいというイメージがあるんですけど、アニメになると、意外にリアクションが薄かったりして。だから原音をどこまで参考にするのか、そしてどこから自分のオリジナルを挟むのか、というその塩梅がいつも気になります」

フランス語で製作された本作を日本語で吹き替える時の難しさを明かす
フランス語で製作された本作を日本語で吹き替える時の難しさを明かす[c]2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 3 CINÉMA - INDIGO FILM

柄本「いま、思いついたんですが、『チェブラーシカ』に新吹替えがあるとしたら、伊藤さんに絶対オファーが来るね(笑)」

――それこそまた2人でできますよね。柄本さんはワニのゲーナ役で。

柄本「いいですね。僕は『チェブラーシカ』好きなんでやってほしい」

伊藤「私もやりたいですね(笑)」

取材・文/壬生智裕

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