ジャック・スパロウにバルボッサ、デイヴィ・ジョーンズも!「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズに登場した“恐ろしくも愉快な”海賊たち
個性豊かな海賊たちが大冒険を繰り広げる、アクション&スペクタクル満載の超大作「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ。世界中に“海賊(パイレーツ)”旋風を巻き起こした同シリーズより、全5作をセットにした「パイレーツ・オブ・カリビアン 4K UHD 5ムービー・コレクション」がリリースされた。本シリーズの魅力といえば、孤高のジャック・スパロウをはじめとする超個性派ぞろいの海賊たち。一見すると荒くれ者の悪党だが、掟に忠実で仲間思いという一面も持っている。破天荒な生き様と合わせて、彼らの人間くささが見え隠れするのも本シリーズのお楽しみ。5作品を彩ってきた多彩な荒くれたちを紹介しよう。
海と自由と酒と女を愛する孤高の海賊“ジャック・スパロウ”
海と自由と酒と女をこよなく愛する海賊で、海賊船ブラックパール号の“元”船長として初登場した主人公のジャック・スパロウ。大海賊エドワード・ティーグの息子に生まれ、幼い頃から冒険を繰り返してきた。東インド貿易会社で航海士も務めるが、陰謀に巻き込まれ海賊に鞍替えしたという経緯も。黒い三角帽を愛用し、火打ち拳銃と長めのサーベル、預言者ティア・ダルマから入手した北を指さないコンパスを肌身離さず持っている。右腕にはスパロウの名の通りスズメのタトゥーと、海賊の証しである“P”の烙印。神出鬼没、巧みな話術と臨機応変な変わり身で相手に真意を悟らせない掴みどころのない人物だ。
演じるのは個性派俳優ジョニー・デップ。『シザーハンズ』(90)、『スリーピー・ホロウ』(99)など風変わりなキャラクターを何度も演じてきたデップだが、なかでもジャックは別格の存在。そんなジャックをデップは「18世紀のロックスター」だと語り、ローリング・ストーンズのギタリストで破天荒なキャラクターでも知られるキース・リチャーズを参考に役を組み立てた。当のリチャーズは第3作『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(07)にジャックの父キャプテン・ティーグ役でカメオ出演。ジャックを“小僧”呼ばわりし、ギターで英国の船歌「スペインの淑女たち」を披露するなど圧倒的な存在感を見せつけた。ちなみに第5作『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)では、ザ・ビートルズのポール・マッカートニーがジャックの叔父アンクル・ジャックを演じている。
海賊の掟を大切にするジャック最大の好敵手“バルボッサ”
冷酷卑劣な海賊で、ジャック最大の好敵手でもあるバルボッサ。トレードマークは青いダチョウの羽をあしらった帽子と立派な髭。年齢を重ねても剣の腕はジャックに引けを取らない老練の船長だ。かつてブラックパール号の航海士をしていたが、財宝に目がくらみ船長ジャックを死の島に置き去りにして船の乗っ取りに成功。ところが、“アステカ金貨の呪い”にかかり、死ぬことのできない体となる。のちに呪いを解かれて死を迎えるが、ティア・ダルマの力で生き返る。ずる賢く、目的のためには手段を選ばない絵に描いたような悪党だが、不屈の闘志や経験に裏打ちされた豊富な知識、海賊の掟を大切にする昔気質な一面も。
“敵の敵は味方”の理論でジャックと共闘したり、英国王ジョージ2世に忠誠を誓ったり、のちに娘がいることも発覚。『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』では、激しい戦闘の最中、ウィルとエリザベスの結婚の立会人を即興で務めたりするなどシリーズを重ねるなかで、単なる“悪役”を超えた味わいを放っていく。そんなバルボッサを演じたのは『英国王のスピーチ』(10)で賞レースを賑わせた演技派ジェフリー・ラッシュ。デップと共にシリーズ皆勤賞である。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』