ジャック・スパロウにバルボッサ、デイヴィ・ジョーンズも!「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズに登場した“恐ろしくも愉快な”海賊たち
残忍だけど意外とロマンティストな“デイヴィ・ジョーンズ”
デイヴィ・ジョーンズは第2作『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』(06)より登場した幽霊船フライング・ダッチマン号の船長。かつて船乗りだったが、女神カリプソと恋に落ちたことから死者の魂を運ぶ役目に従事することに。その姿は、タコの足の髭にカニ爪のような左手。フジツボだらけの帽子を被った半身半海獣という出で立ちで、鯨の骨でできたパイプがお気に入り。同じく怪物のような風貌の船員たちと、永遠に海をさすらうことを運命づけられた。カリプソへの思いの強さに耐えきれず、自ら心臓をくり抜きチェストに隠してその鍵を肌身離さず持っている。
ジャックに対しては、かつてブラックバール号(もとはウィキッド・ウェンチ号)の船長に13年間就かせたという貸しがあり、その見返りとして100人の奴隷を連れてくるかフライング・ダッチマン号で100年間奴隷として働くかを迫った。クラーケンと呼ばれる巨大な怪物に船を襲わせるなど性格は残忍だが、カリプソを思いながら一人オルガンを奏でる、ペーソスあふれるキャラクターでもある。演じているのは『ラブ・アクチュアリー』(03)で英国アカデミー賞に輝いたビル・ナイ。本人の容姿はCGで覆われているが、目やジェスチャーによる多彩な感情表現はお見事だ。
南シナ海でもっとも恐れられている海賊“サオ・フェン”
シンガポールを拠点にし、南シナ海でもっとも恐れられている海賊で、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』に登場したサオ・フェン。切り傷だらけのスキンヘッドに長いどじょう髭をたくわえ、大げさな口調と尊大な態度で大物ぶりを見せつける。バルボッサによるとその性格は「俺から慈悲深さや公平さを省いたような奴」だという。プライドも高く、かつてジャックに侮辱された過去をいつまでも根に持っている。アジトにこもり、海賊の存亡より金儲けを優先してきたが、総督の娘エリザベス・スワンに「身をひそめることしかできないの?」とその姿勢をなじられたことから、考え方を変えていく。フェンを演じたのは『男たちの挽歌』(86)で国際的な人気を獲得した香港のチョウ・ユンファ。すでにハリウッドに進出していたユンファだが、これまでに出演したハリウッド作品にはなかったダーティ&男くさい役で存在感を見せつけた。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』