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ビル・マーレイにオーウェン・ウィルソン、ティルダ・スウィントン…ウェス・アンダーソン組の常連俳優まとめ

コラム

ビル・マーレイにオーウェン・ウィルソン、ティルダ・スウィントン…ウェス・アンダーソン組の常連俳優まとめ

『ムーンライズ・キングダム』の肝っ玉母さん役が印象的なフランシス・マクドーマンド

『ムーンライズ・キングダム』で駆け落ちした12歳の娘を受け止める“肝っ玉母さん”を好演したオスカー俳優のフランシス・マクドーマンド。そんな彼女も黒髪ボブの高潔なジャーナリスト、ルシンダ・クレメンツ役でSTORY #2「宣言書の改訂」に登場する。特技は校正チェックで、仕事部屋には最低限のデスクしか置いていないミニマリストのクレメンツは、学生運動のリーダー、ゼフィレッリ・Bに密着取材することに。しかし、ひょんなことからゼフィレッリと、彼と共に大学への抗議活動に取り組む女生徒との奇妙な三角関係に陥ってしまう…。完全無欠のジャーナリストが、仕事と私情の間で揺れる様がいじらしい。

ルシンダ・クレメンツを演じるフランシス・マクドーマンド
ルシンダ・クレメンツを演じるフランシス・マクドーマンド[c] 2021 20th Century Studios. All rights reserved.

監督作9本に出演するアンダーソン組のレジェンド、ビル・マーレイ

最後に紹介するのは、アンダーソン組のフロントマンとも言うべきビル・マーレイで、『天才マックスの世界』(98)以降の(本作を含む)9本すべてに出演するレジェンド。アンダーソンからの信頼も厚いマーレイが今回演じるのは、多種多様な記者たちをまとめ上げてきた編集長のハウイッツァーで、冒頭でいきなり彼の死が告げられる。生前は、常に冷静で決断力もあり、部下たちからも慕われ、特に雑誌の顔でもある記者たちを優遇しては甘やかしてきたという。劇中では、読み終えた原稿に苦言を呈しつつも書き手の意向を優先したり、筆の遅いベテラン記者を急かすこともなく気長に待ち続けたり、内容が悲惨すぎるとライター自身がボツにした原稿を拾い上げ、取材対象の境遇を思ってあえて採用したりと、人格者であった彼の人間性もひも解かれていく。


アーサー・ハウイッツァー・Jrを演じるビル・マーレイ
アーサー・ハウイッツァー・Jrを演じるビル・マーレイ[c] 2021 20th Century Studios. All rights reserved.

ティモシー・シャラメにベニチオ・デル・トロ、ジェフリー・ライトら初参加組も豪華!

このほかにも、STORY #3「警察署長の食事室」に登場するエドワード・ノートンやシアーシャ・ローナン、ウィレム・デフォーなど、過去のアンダーソン作品に出演してきた名優たちが何人も登場。そこに加えて、ティモシー・シャラメ、ベニチオ・デル・トロ、エリザベス・モス、ジェフリー・ライトといった初参加の面々が、(贅沢にも)次々と現れるのだから、一瞬たりともスクリーンから目が離せない。めくるめく奇想天外な物語やこだわり抜かれた唯一無二の映像表現はもちろん、個性的なキャラクターを演じるキャストたちの楽しそうな姿を追ってみるのもおもしろい!

文/水越小夜子

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