『チック、チック…ブーン!』でオスカー初受賞なるか?演技派アンドリュー・ガーフィールドの活躍から目が離せない
トム・ホランド主演の『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(公開中)が全世界で記録的な大ヒットを続けているが、先代スパイダーマンことアンドリュー・ガーフィールドがいまノッている。近年、ガーフィールドは挑戦的な作品選びと卓越した演技力で、気付けば賞レースの常連。昨年11月よりNetfilxで配信スタートとなった『tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!』でも、第79回ゴールデン・グローブ賞主演男優賞(コメディ・ミュージカル部門)を受賞している。さらに、3月27日(日)に授賞式が行われる第94回アカデミー賞の主演男優賞にもノミネートされるなど、さらなる躍進が期待される彼のキャリアを振り返ってみたい。
話題作から文芸作品まで幅広く出演し、「アメイジング・スパイダーマン」でブレイク!
現在38歳のガーフィールドは、ロバート・レッドフォード監督の『大いなる陰謀』(07)で24歳の時に銀幕デビュー。続いて、ヒース・レジャーの遺作『Dr.パルナサスの鏡』(09)やデヴィッド・フィンチャー監督が世間を騒がせた『ソーシャル・ネットワーク』(10)などのメジャー作品でメインキャストを務め、知名度を高めていく。
また、その繊細で知的な雰囲気を活かし、カズオ・イシグロ原作の『わたしを離さないで』(10)などの深遠な文芸映画などにも出演し、着実にステップアップ。そして、2012年に満を持してガーフィールドは、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズの主演に大抜擢されたのだ。シリーズ公開中、恋人役のエマ・ストーンとの熱愛も発覚し、ゴシップ好きの一般層まで巻き込んで一気にブレイク。しかし、2014年に第2作が公開されたのち、続編についても示唆されながらシリーズの製作は中止に。その後、破局したエマ・ストーンが『ラ・ラ・ランド』(16)で脚光を浴びるのとは対照的に、彼は“「スパイダーマン」を下ろされた俳優”として一部の人に記憶されてしまう…。