驚異のシンクロ!殺し合いにも…世にも不思議な“双子”のエピソードを集めてみた
正反対の道を歩んだ双子の兄弟だが…
一方、シンクロとは真逆の道を歩んだというケースで有名なのが、ジャックとオスカーの物語。第二次世界大戦前に英国領のトリニダード島で、ユダヤ人の父とドイツ人の母のもとに生まれた2人。両親の離婚によって、幼くして離ればなれになり、オスカーは母と共にナチス政権下のドイツに戻り、ヒトラー青年隊として育っていく。一方、父のもとに残されたジャックは、ユダヤ教徒としてイスラエル軍に従軍することに。
そして月日は流れ、青年になり再会を果たすが、両極端な政治的背景を持つ2人は、あまりウマが合わなかったそう。しかし、大学の研究のため3度目の再会を果たした際には、国も宗教も違うなかで生活していたにもかかわらず、トイレの使用前と後に水を流すことや、手首にゴムをはめることなど、生活習慣に多くの類似点があったことが判明し、一緒に過ごす時間を増やしていったという。
歪な絆で結ばれたサイコパスの双子
双子たちのなかには、恐ろしい関係を築いてしまった者もいる。カリブ諸島のバルバドスで生まれ、幼い頃にイギリスに移り住んだジューンとジェニファー。彼女たちは、自分たちだけが理解できる小鳥のさえずりのような言語でコミュニケーションをとり、ほとんど周囲と話さなかったことから“サイレントツインズ”というあだ名が付けられていた。
自分たちの世界に閉じこもっていた2人だが、年を重ねるにつれて関係は歪んでいき、コードを使って首を締めるなどして殺し合いをする関係になってしまう。仲良しだと思われていた2人だが、実はジェニファーがジューンを自らの支配下に置いていたのだそう。加えて放火や窃盗、薬物など非行に走り、2人そろって逮捕。サイコパスと診断され、精神病院に送られることに。
病院でも、同部屋にすれば殺し合いを始め、別の部屋に入れれば互いに疑心暗鬼になって自殺を図るなど、問題を起こしていた2人だったが、30歳になった頃、突如ジェニファーが亡くなってしまう。すると呪縛から解き放たれたジューンは、日記に「やっと自由になれた。ジェニファーが私のために命をあきらめた」と書き記したらしい…。なんとも後味の悪いこの物語は、そのインパクトの大きさから映画化もされている。