「最高のヒーロー映画の誕生!」「感動した!」…映画ファンの絶賛コメントから読み解く『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の見どころ
3月11日(金)より公開となる『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。『ダークナイト ライジング』(12)以来、実に10年ぶりの単独「バットマン」映画ということでファンからの注目度も高い本作は、日本よりひと足早く公開された北米では大絶賛されている。
日本でも、すでに試写会で鑑賞した人たちから「大傑作すぎてヤバすぎます……!!」といった声が上がっている本作。MOVIE WALKER PRESSおよび「MOVIE WALKER」アプリに寄せられたレビューと共に作品の見どころを、ネタバレなしで紹介していきたい。
バットマンが謎を解くサスペンスフルな展開に驚愕!
「バットマン」を擁するアメコミ出版社のDCは、もともとの“ディテクティブ・コミックス”という名を省略したもので、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』では、そんな原点への回帰といえる探偵物語が展開していく。
両親を殺した者への復讐を誓ったブルース・ウェイン。彼がゴッサム・シティにはびこる悪と対峙するバットマンとして活動を始めてから2年が経ったある日、街の権力者たちをターゲットにした猟奇殺人が発生する。リドラーと名乗る知能犯は、犯行の際、現場に“なぞなぞ”を残し警察とバットマンを挑発。犯行を止めるべく謎を解こうと奮闘するバットマンだったが、その最中、思いもよらぬ真実が明かされることに…。
「ちゃんときっちり“探偵”しながら事件を解決していくバットマンは初めて観るかもしれない。ストーリーも謎解きが徐々にゴッサム・シティの闇を暴き、そしてバットマン自身にも繋がってくる流れはよかった」
「想像と違って、めちゃくちゃしっかりしたサスペンス映画だった…!」
「リアルなサスペンスアクションとして観に行くのが正解です」
これまでの作品と異なり、地道に現場を検証していくバットマンの探偵としての姿を描き、謎を解くたびに新たな事実が浮き彫りになっていくサスペンスフルなストーリーには、「リドラーが仕掛ける狂気の謎解きと先の読めない展開の連続」と意表を突かれつつも引き込まれたという人が多かったようだ。
バットマンの葛藤がにじみ出たダークな世界観を堪能
また、バットマンといえば、そのビジュアルからもわかるように、単純な勧善懲悪の物語ではなく、善と悪の価値観を揺さぶるような、ヒーロー映画らしからぬグレーな作風も持ち味の一つ。そして本作は、グレーを通り越して暗黒ともいえる「バットマン」映画随一のダークなテイストに仕上がっている。
例えば、映画冒頭のシーンは、バットマンが闇のなかから浮かび上がり姿を現すというホラーさながらの演出で、バットマンが街の悪党たちを恐怖で怯えさせていることを示唆している。さらに事件を解決しようとする過程で、バットマンはしだいに明らかになる自身の過去と向き合い、復讐を原動力に暴力で物事を解決していく己の存り方に葛藤を抱いていく。
「ヒーロー感もありつつダークな感じがより濃くなった気がしました!雰囲気がよりゴッサム・シティに近づいて、バットマン登場シーンはめちゃくちゃかっこよかった」
「一番ダークなバットマンです。自分が信じていたものが崩れていくさま、自分の存在が抑止力ではなく悪をよんでしまったこと」
「バットマンの苦悩も丁寧に描かれており、これぞダークヒーローだと感じた」
演出をはじめ、バイオレンスな描写やゴッサム・シティの景観、ブルースの葛藤など、あらゆる角度からダークな世界観を築き上げたマット・リーヴス監督らしい骨太なスタイルを称える声も見られた。