浜辺美波、“親友”の定義は「臓器をあげられる人」

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浜辺美波、“親友”の定義は「臓器をあげられる人」

岸井ゆきのと浜辺美波が親友役として共演した映画『やがて海へと届く』の公開記念舞台挨拶が4月2日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、岸井、浜辺、杉野遥亮、中崎敏、中川龍太郎監督が登壇。親友の定義について、語り合った。

『やがて海へと届く』の公開記念舞台挨拶が開催された
『やがて海へと届く』の公開記念舞台挨拶が開催された

彩瀬まるによる同名小説を映画化した本作。5年前に一人旅に出たまま突然いなくなってしまった親友の不在を受け入れられない女性が、その親友と再び向き合うために彼女が最後に旅した地へ向かう姿を描く。親友を想い続ける主人公の真奈を岸井。真奈の親友で、不思議な魅力を持つすみれを浜辺が演じた。岸井は「こんなに長い期間を過ごす役を1人で演じることもなかなかなかった。ステキな時間でした」と充実感を語っていた。

親友を想い続ける主人公の真奈を演じた岸井ゆきの
親友を想い続ける主人公の真奈を演じた岸井ゆきの

続いて“親友”がテーマとなることから、「親友はいますか?」と聞かれた岸井。「1人いる」そうで、親友の定義として「“私たち親友だよね”という確認はしないんですけど、ずっと一緒にいられることですかね」と回答。「どこかにお出かけするという感じでもなくて、散歩するだけで3、4時間一緒に歩いたり。いくら話しても知らないことがあるというのもすごく新鮮。何年も前からの知り合いなんですが、人間って、底がないというか。話しても話しても知らないことがあるし、変わり続けていくし。話し続けられるのが、一緒にいられるコツなのかなと思います」と特別な存在について語っていた。


真奈の親友で、不思議な魅力を持つすみれを演じた浜辺美波
真奈の親友で、不思議な魅力を持つすみれを演じた浜辺美波

一方の浜辺は「私が一方的に大好きで、親友だったらいいなと思う人はいる」とのこと。「私は大好きだし、なにがあっても助けたいと思っていますが、それが相思相愛じゃなくてもいいかなと思える相手。全然連絡を取らなくても大丈夫な人が親友なのかなと。謎の安心感や信頼、結びつきを信じている人かなと思います」と思いを巡らせつつ、「わかりやすいところで言うと、臓器をあげられるとか」と発言すると、杉野が「わかりやすくないです」とツッコんで周囲も爆笑。岸井は「でも臓器に困っている人がいたら、あげちゃいません?考えなしなだけかな」、中崎は「僕も代わりに死ねることかなと思っていたので、臓器をあげられるというのと似ている部分はあるのかなと。親友に対する愛は、家族に値するもの」と親友についてトークを繰り広げていた。

また、新生活を始める人に向けて応援メッセージを送ることになると、杉野は「相手に思いやりを持って人付き合いをしていった先には、絶対に大切だなと思うことや、大切にしたい人が見つかると思います」とコメント。浜辺は「自分の話だけではなく、相手の話を聞くことが大切なのかなと思います」と口火を切り、さらに「コロナ禍でマスクをして初対面になることが多いと思うんですが、目元だけでも、少ない情報でも印象を与えると思うので、笑顔が大切だなと思っています」とにっこり。「マスクがズレちゃうのが嫌で、口角を上げないクセが出ちゃっている気がする。それを気にしないくらい、口角を上げて笑おうと思います」と宣言すると、岸井も「本当にそうだと思う」と強くうなずいていた。

ステージでは、本作がウディネ・ファーイースト映画祭のコンペティション部門に出品されることも発表された。中川監督は「現地での反応を、仲間の俳優さんたちと共有したい」、岸井は「物語も、人との関わり方も日本のお国柄が出ているような映画。体中を使ってコミュニケーションを取るイタリアで、どのように感じられるかすごく興味深いです。言葉や海を越えて、こうやって作品が飛び立っていくのはすごくうれしいです」と喜びをかみ締めていた。

取材・文/成田おり枝

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